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 そこは蔓の張り巡らされた外廊下だった。俺と大きな箒を担いだマルガリータは必死に女王の間まで走る。


「はあ、はあ……鬼窪くん。私の体力じゃ残念だけどここまでね……後は鬼窪くんだけで戦って」

「ああ、わかった! そうだマルガリータ! 通小町に治してもらってくれ。多分、体力も回復するから」

「わかったわ」


 俺はマルガリータを残して、蔓を避けながら、ひたすら外廊下を突っ走る。

 南国を思わせる高価な花瓶や、花が飾られたカラフルな外廊下だった。内廊下には、書斎が見えたり、客間が見えたりするが、どれも無人だった。


 等間隔にある外へと繋がる巨大なガラス窓には、今も真っ白な入道雲が見える。


「うおおおおーーー!!」

「ヒーハー――!!」

「ラピス城の騎士だ!! 仕留めろーーー!!」

 

 サンポアスティ国の多くの兵が巨大な窓ガラスを突き破って、サーフィンで俺のいる外廊下へと突っ込んできた。


「うへえええええーーー!!」


 俺は驚いて、神聖剣を闇雲に振る。

 途端に、サンポアスティ兵の数発のライフル銃が火を吹く。一発の弾が俺の肩をかすった。


「痛ってーーーー!!」

「大丈夫?! 今、場所を移動するから!! 強制転移!!」

「へ??」


 突然、俺の足元から凄まじい光が発した。激しい光で目を覆うほどだった。

 と、激しい光が止むと、いつの間にか外廊下ではないところに俺は立っていた。


「うん?? こ……ここは、きっと城の外から見たサンポアスティ国の女王の間だ!」


 間違いないはずだ。

 ここは女王の間だった。


「お主が鬼窪か?」

「へ……え……」

「お主が鬼窪かと聞いている?」

「あ……」


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