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――――


「さあ、じゃあ行こうか! ガルナルナ国へ!」


 朝食を終えた俺たちは砂だらけの強い風を受けながら、装備を整えると、マルガリータとヒッツガル師匠と共に巨大なブルードラゴンに背に乗ると、ブルードラゴンはすぐに天高く飛んだ。


「うう。私の魔法が完全にコントロールできればなあ……」

「いいんですよ。お師匠! 一番強力な魔法をぶちかましてくださいな!」

 ヒッツガル師匠が嘆くが、マルガリータはまったく気にしていなかった。

 俺は武者震いをした。

 その武者震いは、魔方向音痴によるものなのか? はたまた敵のガルナルナ国との戦争によるものなのか?


「これから先。かなり広い海を渡るわよ! もう陸は西方領地しかなくなるわ!」

「ああ!」


 その言葉がわかったのか、グングンとブルードラゴンは遥か西へと猛スピードで飛んでいく。

 あっという間に荒れ果てた草原が消え、海の上だった。


「あ、船がたくさんある!!」

「当たり前よ! ラピス城は色々な国から攻められているの!」


 海から陸にかけて、大型船が星の数ほど浮かんでいた。

 そういえば、ラピス城のあるグレード・シャインライン国は海に囲まれているんだっけ。


 大海原をブルードラゴンは高速で羽ばたいていく。俺は歯を食いしばる。更に体に受ける風圧が強くなったからだ。後ろに座るマルガリータとヒッツガル師匠は何故か涼しい顔だった。それでも、ブルードラゴンは飛んだ。


 また、たくさんの大型船が見えてきた。

 きっと、あれはガルナルナ国の船だろう。 

 ブルードラゴンが更にスピードを上げると、下方の海や大型船がまるで滝のように後ろへと流れているような光景になった。

 それほど、高速だった。


「見えた!! ガルナルナ国! きっと、あれが西方領地だ!!」


 俺の目の前に整備された土地が見えてきた。

 草木が人工的に植えられ、馬車が通っている大通りまでが見えてきた。

 その遥か向こうに、立派な王国がある。

 

「あれがガルナルナ国の王都よ!」

「私は何をすればいいんだい??」


 マルガリータの声にヒッツガル師匠が頼りないことを呟いた。


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