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「ブルードラゴン? 水の神殿? それは何なの?」


 ソーニャが首を傾げた。

 黒の骸団の男も当然知らないといった顔をする。

 銀のフォークや真っ白な食器の音がするここ大食堂が急に静かになった。


「王女。今から5年前のことなのです……。ブルードラゴンとは元聖騎士のハイルンゲルトによって封印されたあのラピス城の最大の危機の一つで、その強力なドラゴンは、ハイルンゲルトによって、今もなお水の神殿に封印されているのです。お忘れでしょうか?」


 マルガリータの言葉にソーニャは少し首を捻ると、コクリと頷いた。 

 

「五年前というと、私が14歳の時か……確かお父様が生きていた頃だな。ここラピス城が危機に陥って、ハイルンゲルト率いるラストブリッジナイツが三日三晩も激しい戦闘をしたと聞いた。その後に無事、橋の下にある神殿へと封印したとお母様から聞いたことがあるな。私はその戦いは見ていなかった。すまない。では、みんな……。今夜は寝ずに水の神殿で水遊びといこう。あ、みんなじゃない。泳げないガーネットとマルガリータはこの城に残っていてくれ。ただし、万が一の時のために戦いの準備をしていてくれ……。もし、私とオニクボが戻らなかったら……」

「へ……え……??」


 うーん……ソーニャが俺より年上だったなんて。

 ガーネットが大食堂の奥からビールの大ジョッキのお替りをしてきたが、こっちは年上の方がいいんだよな。

 俺はこの最悪の危機の中で、どうでもいいことを考えていた。

 

 うっ、俺も……泳ぎはダメなんだけどな……。

 学校じゃあ、水のハンマーって呼ばれていたっけ。


「よしっ! それじゃあ、行こう! オニクボ!」


 俺はソーニャと正門まで走った。

 はあ~~、今日は徹夜か~。

 仕方ないかな。

 料理美味かったし。

 そのお礼しないと。


 ほとんど食べてないが……。


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