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獣には羽がついていて、グレート・シャインライン国の方角と遥か遠くにあるはずの白と騎士の国の方角から大量に飛んできていた。
うへええええ!
だけど、そのグレート・シャインライン国方面の獣たちは、ブルードラゴンのサファイアブレスで一掃されていた。
燃え盛る青い炎で、焼かれた獣たちがぼとぼとと海へと落ちている。
「くるぞ!!」
俺はそう叫び。甲板で仁王立ちすると、神聖剣を構えた。
一斉に俺に向かって、獣が白い煙を吐き出してきた。
それを軽いステップで躱すと、鋼雲剣を獣の集団の中央へ放つ。
爆速の光の束が多くの獣の身体を貫いた。
ソーニャとガーネットの剣戟。近衛兵の怒号。マルガリータとヒッツガル師匠の攻撃魔法が飛び交う中で。
俺はマズいと思った。
「や、ヤバくない?!」
白き輝く希望という名の船が、あまりの大量の白い煙でぶすぶすと腐ってきていた。
「鬼窪! 安心しろ! 人なら私の回復魔法で腐ってもなんとかしてみる!! 早くそいつらを倒せ!!」
「鬼窪くんに、補助魔法を掛けたわ! この場をなんとか防いで!!」
「鬼窪くんは、敵の攻撃を見ていなくてもいいの! 私の転移魔法で躱させてみせる!!」
通小町と猪野間、そして、西田が船の客室から甲板へと走って来た。