表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】負けヒロインと俺が付き合っていると周りから勘違いされ、幼馴染みと修羅場になった  作者: ネコクロ
第二章『人気者は大変』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

81/105

第80話「まぁ、そういうことなら」

「負けとか、そんな……」

「真凛ちゃんが争いごとをしたくないってのもわかるけど、ライバルがいる以上避けられないよ? それで向こうは全力で陽君に気に入られようとしてるのに、こっちは周りの目を気にして一線を引いていたら勝てるわけないよね?」

「…………」


 真凛は悲しそうに目を伏せる。

 そんな真凛に対して、今度は優しい声を凪沙は出す。


「それにね、陽君って甘やかすのが好きなんだよ。真凛ちゃんが甘えたら、なんだかんだ陽君は内心喜ぶと思うよ」

「葉桜君が、喜ぶ……」

「そうそう。ああ見えて、甘やかすのが生きがいのような男だからね」


 真凛の様子が変わったことを見て、凪沙はそこを突く。

 すると、真凛はチラッと陽の顔を見た。

 それにより陽は凪沙が自分のことを何か言ったのではないかと想像がついたが、もう一度任せると決めた以上口を挟まずに静観することにした。


 そして――。


「まぁ、そういうことなら……」


 真凛は、凪沙の提案を呑むことにした。


(この子はこの子で、素直そうに見えて結構いじっぱりなんだよね。本当は佳純ちゃんと同じくらい甘えたがりなのに、何かプライドがあるようだ。まぁそれならそれで、建前を作ってあげればいいだけなんだけど)


 これで二人を掌握した凪沙は、内心ほくそ笑みながら真凛を見つめる。

 不満のアピールなのかプクッと膨らんだ真凛の頬を突きたい衝動に駆られるものの、二人の気が変わらないうちにこの話を締めくくってしまわないといけないためグッと我慢をした。


「さて、話はまとまったことだし、陽君も異論はないよね?」

「むしろ異論しかないんだが?」


 これで解決――と言わんばかりの凪沙に対し、陽は不服そうに首を傾げる。


「なんでさ」

「結局、俺がクズ扱いされる展開になってるからだよ……」

「いいじゃないか、慣れたものでしょ?」

「今回ばかりは話が違うだろ……」


 陽が一番気にしていることは、両方を同じように甘やかすようになった場合、真凛も佳純のようになってしまうのではないか、ということだ。


 もちろん今までのことから陽は真凛に懐かれていることに気が付いている。

 だから甘やかしているところはあるのだが、やりすぎることがよくないことも過去に体験済みなのだ。

 このまま真凛が佳純のようになってしまった場合、責任が取れないことを陽は気にしていた。


「いいじゃないか、君ならなんだかんだうまくやると思うよ」

「つまり、俺に全て丸投げってわけか?」

「だって当事者は陽君だし」

「…………」


 いったい何を考えているのやら。

 凪沙に何か狙いがあるのは明白だけど、肝心のその狙いが見えてこない。

 そして厄介なことに、凪沙が佳純を乗り気にさせてしまった。


「……変なことになりそうだったら、そこで終わりだからな?」


 佳純が乗り気になっている以上無下にできない陽は、この話に乗るしかないのだった。

いつもお読み頂きありがとうございます!

いつか、ちゃんとまとめて話を出したいですね(*^_^*)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『新作です……!』
↓のタイトル名をクリックしてください

数々の告白を振ってきた学校のマドンナに外堀を埋められました

『数々の告白を振ってきた学校のマドンナに外堀を埋められました』5月23日1巻発売!!
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★ 
数々1巻表紙
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★  


『迷子になっていた幼女を助けたら、お隣に住む美少女留学生が家に遊びに来るようになった件について』8巻発売決定です!
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★ 
お隣遊び6巻表紙絵
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★  


『迷子になっていた幼女を助けたら、お隣に住む美少女留学生が家に遊びに来るようになった件について』コミック2巻発売中!!
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★ 
お隣遊びコミック2巻表紙
  ★画像をクリックすると、集英社様のこの作品のページに飛びます★  

― 新着の感想 ―
[一言] 真凛と佳純が同意するならハーレムを突き進んでほしい
[一言] まだ電車から降りてないよね、やり取りが濃密過ぎるwww。 心理戦では凪沙たんに負けてるね、みんな。
[良い点] 話がまとまった! 主人公陽くん、はよ堕ちな。 [気になる点] どこまで甘やかすか。 いつまで甘やかすか。 最終話の終わり方。 [一言] 更新ありがとうございます。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ