最終話「幸せの未来に」
『負けヒロインと俺が付き合っていると周りから勘違いされ、幼馴染みと修羅場になった』
に関して、
お知らせを後書きに書いております。
ただしこれは、『英国義妹』を読んでいない方のみ、
後書きを読んで頂ければと…!
※『英国義妹』を読んでる人が後書きを読めば、きっと後悔します。
「それはそうと、さすがに何も決まらないのはまずいな」
せっかくお店にも撮影協力をしてもらっているというのに、現状何も決まっていない。
案が出ても却下が出てる状況では、いたずらに時間を消費するだけだった。
「とりあえず、初めての動画ってこともあるし、二人が仲良く話す動画を撮らせてくれ。自己紹介をした後、雑談に移るって感じで」
真凛も佳純も、学校で一、二を争うレベルの超絶美少女だ。
面白さはなかったとしても、楽しそうに話しながらケーキを食べる姿は、男性視聴者にある程度刺さるだろうと陽は判断した。
凪沙はこれ以上かき回すと陽が怒ってしまうと思い、『君も入らないの?』という言葉は寸前で呑み込んだ。
真凛と佳純も凪沙と同じように考え、陽に怒られないように撮影の準備をする。
そして、撮影がスタートすると――優雅に話したりケーキを食べたりする佳純に対して、真凛はガチガチになってしまっていた。
経験値の差が完全に出ているのだろう。
『緊張してもいい、初めてなんだから。笑顔で無理せず頑張れ』
陽はスマホに入力した言葉を、カメラの後ろから真凛に見せる。
その際の表情は優しさに満ちた笑顔で、真凛は安堵の笑みを浮かべた。
逆に、陽の笑顔を向けられている真凛に嫉妬した佳純は、ムッと不機嫌そうな表情を浮かべる。
相変わらずの様子だ。
(やれやれ、この男は……)
そんな三人を見ていた凪沙は、仕方がなさそうにヤレヤレと首を横に振った。
三角関係ともいえる三人が、これからうまくまとまる未来が見えない。
きっと陽はこれからも振り回されていくのだろう。
だけど、それも面白いと思った。
他人には冷たい彼だけど、身内にはとても優しくて甘く、懐が深い。
そんな彼ならば、二人とも――いや、もしかしたら自分も含めた三人ともを受け入れてくれるんじゃないか、と。
だからこそまずは、二人のどちらかを選べないようにし、二人ともを陽が受け入れるしかない状況に持っていこうと凪沙は考えるのだった。
いずれ、四人が幸せになれる関係になれたらいいなぁ――と思いながら。
更新が止まった時期もありますのに、
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
佳純、真凛、凪沙という魅力的なヒロインたちを沢山書けて楽しかったです。
どのヒロインたちも自分は凄く好きだったので、
また機会があれば書きたいですね…!!
そして、ここからが皆様にとても大切なお知らせになります!
本日(2025年2月25日)発売されます
『孤高の華と呼ばれる英国美少女、義妹になったら不器用に甘えてきた』
3巻にはなんと、
『負けヒロインと俺が付き合っていると周りから勘違いされ、幼馴染みと修羅場になった』
のとあるキャラが結構がっつり目に登場します…!!
同じオーバーラップ文庫様から発売されることによって、
実現できたことですね!
ですから、是非読んでみて頂けますと幸いです!
あとがき下に
『孤高の華と呼ばれる英国美少女、義妹になったら不器用に甘えてきた』
3巻の表紙を載せております!
ではでは、また新しい物語でもお付き合い頂けますと幸いです!
本当に、ありがとうございました!