第103話「意外と強かな子」
新作
『数々の告白を振ってきた学校のマドンナに外堀を埋められました 』
を公開致しました!
学校のマドンナと偽カップルを演じていき、
次第にお互いを理解して中を深めるじれ甘ラブコメです(≧◇≦)
『お隣遊び』が大好きな方にも楽しんでもらえる要素がありますので、
是非是非よろしくお願いします♪
※140話分書き溜めてありますので、当分の間は毎日更新できそうです!
後書きの下のタイトル名をクリックして頂けると作品に飛べますので、
楽しんで頂けますと幸いです(≧▽≦)
「ここまで正面切ってアピールしてくる女子って、そうそういないよな……」
ドヤ顔で陽に視線を向けてくる佳純に対し、陽は思わず苦笑いを浮かべる。
好きでいてくれる気持ちは嬉しいと思うのだけど、ここまで正直すぎると反応に困るのだ。
「実ってないけどね」
「――っ!?」
ナギサがボソッと呟くと、敏感に聞き取ってしまった佳純の顔色が変わる。
またもや、喧嘩が始まりそうな空気だった。
「――私は、踊り苦手です……。運動が苦手なので……」
ナギサに噛みつきそうになっている佳純を陽が頭を撫でてて落ち着かせていると、真凛が悲しそうに首を横に振った。
なんでもできる佳純と違い、勉強以外あまり得意なことがないので気にしているのだろう。
踊っている時のかわいさだけ見れば、真凛は佳純に引けを取らないと思うが、うまさで勝敗を付ける場合真凛に勝ち目はない。
意外とドジなところもある真凛なので、これも駄目か、と陽は諦めた。
「まぁ、それじゃあ別のにするか……」
「ごめんなさい……」
「いや、真凛が謝ることじゃないさ。勝負をするなら、公平なものにするのは当然なことなんだから」
落ち込む真凛に対し、陽は優しい笑顔でフォローをした。
しかし――
「は……?」
――撫でられてご機嫌だった佳純の表情が、一瞬にして冷たいものに変わった。
空気が引き締まり、陽や凪沙をはじめとした三人ともが息を呑む。
「どうした?」
「いえ、どうしたも何も……聞き間違えかしら? 陽、今秋実さんのことをなんて呼んだ?」
やはり、佳純の様子が一変したのは真凛の呼び方が原因だったらしい。
聞き洩らさなかったのはさすがと言うべきなのかもしれないが、おかげで緊張感が高まる現場になってしまった。
そんな中、陽はいつものように冷静な態度を貫いて口を開く。
「真凛だけを仲間外れにしないように、呼び方を変えることにしたんだ。俺や佳純、ナギサは下の名前を呼び合っているだろ? だから真凛もそうしようってさっき話したんだよ」
陽は咄嗟に考えた建前を佳純に説明する。
だが、陽のことをよく知る佳純は、そんな呼び方による仲間外れなんて気にする男ではない、ということはわかっていた。
真凛が陽との関係性の進展を望んだんだ、と思い、佳純は真凛をジッと見つめる。
すると、怯えるかと思われた真凛だが――彼女は、ニコッとかわいらしい笑みを浮かべた。
「そういうことですので、佳純ちゃんも私のことを真凛とお呼びください」
そう返してきた真凛に対し、佳純が思ったのは――
(この子、見た目とか普段の態度の割に、実は結構強かよね……)
――というものだった。
読んで頂きありがとうございます!
新連載の
『数々の告白を振ってきた学校のマドンナに外堀を埋められました 』
は、あとがき下のタイトル名をクリックでも作品ページに飛べますし、
↓のURLからでも飛べますので、
是非是非読んでみて頂けますと幸いです(#^^#)
https://ncode.syosetu.com/n2794kb/
また、次回は一応予定では2/25に更新します!
そしてその際に、
『負けヒロインと俺が付き合っていると周りから勘違いされ、幼馴染みと修羅場になった』
のある情報を公開しますので、
楽しみにして頂けますと幸いです!