8/78
魔法
「手をかざして、それぞれの属性を心に描いてみよ」
老婆がそう言うと、あやのが手をかざして目を瞑った。
するとかざした手の先に、小さな水球が現れた。
翼も同じく、小さな火球が現れた。
学も手をかざして、その先を見つめた。
すると鋭い光が手のひらから発せられた。
「ほう、飲み込みが早いのう」
老婆はそう言うとにっこりと微笑んだ。
「ところでこの魔法はどうやって使っていけばいいんだ?」
学が問いかけると老婆は答えた。
「戦いの中で身についていくものじゃ。慌てるでない」