システィーナ
「気がついたかい、学? 」
学が目を覚ましたのは夜更けだった。
サウスシティの宿屋に一行は泊まっていた。
冒険者の館から運ばれた、学たちは疲れ切っていた。
一番疲れがひどかったのは学だった。
「俺は一体? 」
学が体を起こそうとするとめまいがした。
あやのが言った。
「まだ寝ていて下さい」
翼が寝ている学をのぞき込んで言った。
「ドラゴンの攻撃をよけるのに闇魔法を使っただろう? 」
「ああ」
「そのせいじゃないか? 」
ハナが人間の姿で学を心配そうに見ている。
「確か、ロストドラゴンはシスティーナを殺せと言っていたな」
「はい」
「システィーナ様のことだよね」
翼がそう言うと髪を掻き上げながら立ち上がった。
「ロストドラゴンはシスティーナ様を恐れている? 」
学がそう言うとあやのは頷いた。
「システィーナ様に会えるだろうか? 」
「明日、冒険者の館に行ってみよう」
「そうだね、今日のお礼もあるし」
あやのはそう言って学の手を取った。
「学さんはそれまで寝ていて下さい」
そう言われるまでも無く、学はいつの間にか眠りに落ちていった。
夜が明けた。
宿を後にすると学たちは冒険者の館に移動した。
「こんにちは。ああ、大丈夫でしたか? 」
冒険者の館の主が声をかけた。
「昨日はありがとうございました」
学が頭を下げると、冒険者の館の主も頭を下げた。
「あの、システィーナ様に会うことは出来ますか? 」
「システィーナ様か、ちょっと難しいけどロストドラゴンと話したんですよね」
「はい、あの、システィーナ様を殺せと」
「事態が事態だけに会えると思いますよ」
主はそう言うと、紹介状を書いた。
「これを城へ出せば会えると思います」
「ありがとう」
学たちは冒険者の館を後にして、城へ向かった。
城に着くと門兵に紹介状を渡した。
「少々お待ちください」
学たちは話し合った。
「システィーナ様に会って何を言おう? 」
「そうだね、殺せって言われたことくらいしか話すことは無いよね」
「そうですね」
「お待たせいたしました」
門兵は学たちを城の広間に通した。
「こちらです」
30代くらいだろうか、疲れた表情の長い髪をした美しい女性がやってきた。
「システィーナと申します」
「学騎士団です」
学たちは礼をするとシスティーナは微笑んだ。
「私を殺せば異世界に帰れるとロストドラゴンに言われたそうですね」
「・・・・・・はい」
学が頷いた。




