ハンナのビストロ2
学たちはエリクサーを手に入れ、ハンナのビストロに戻ってきた。
「こんにちは、エリクサーをもってきました」
「あいかわらず、早いね」
ハンナはエリクサーを受け取ると、品質を見てから頷いた。
「はいよ、8000ギル」
「ありがとう」
学は人数分の黄金リンゴのパイを頼んだ。
「戦争の様子はどうだったかい?」
「サウスシティは内戦状態らしいです」
学は言った。
「馬車にも傭兵が乗っていました」
「そうか」
ハンナはため息をついた。
学は訊ねた。
「サウスシティとノースシティの戦争って、長いんですか?」
「ああ、冷戦って感じだがね」
ハンナはそう言ってから、椅子に座った。
「学たちは元の世界に帰りたいんだろう?」
「はい」
「そのヒントはシスティーナ様が握っている」
「そうなんですか?」
ハンナは声を潜めた。
「ノースシティには、どの国へも飛べる特別な神殿があるんじゃ」
「どの国にも? 異世界でもですか?」
翼が食いついた。
「そこまではわからないのじゃ」
学が途方に暮れていった。
「俺たちは、どうすれば元の世界に帰れるんだ?」
「さて、この世界の伝承では光と闇を操る勇者が世界を救うとだけ記されているのじゃがの」
ハナは黄金リンゴのパイをペロリと食べきった。
「やっぱり、ノースシティに行ってみるしかないかな?」
あやのが言った。
ハンナも渋い顔をしながら頷いた。
「異世界への扉の話もノースシティから流れてきたことがあるでの」
「まだ、レベルが低いのが難点じゃが、いってみるしかないかの」
学は考えた。だが、ほかの方法が思いつかなかった。
「それじゃあ、ノースシティに行ってみよう」
「餞別じゃ。今回のお代はワシが持とう」
「ごちそうさまでした」
こうして学たちは、危険と知りつつもノースシティに旅立つことにした。




