セントラルパーク2
セントラルパークまでは歩いて行った。
途中ゴブリンに襲われたが、あやのと翼とハナだけで追い払うことが出来た。
「私たち、レベル上がってるんですね」
あやのが嬉しそうにそう言うと、翼が言った。
「でも、ドラゴンとまともに戦えるのは学だけじゃないか」
「そうですね」
学は疲れた足取りで何も言わなかった。
「ハナ、ドラゴンに変化して乗せていこうか?」
ハナがそう言ったが、学は首を振った。
「始まりの村がドラゴンに襲われた今、魔物に変化するのは危険だ」
そうこうしている間にセントラルパークについた。
学たちはレイラの冒険者の館へ行くことにした。
「こんにちは」
「あら、いらっしゃい」
「ドラゴンを倒した。鱗はこれだ」
「はい、ちょっと待ってね」
レイラは相変わらず忙しそうにしている。
なんだか冒険者の数も増えているようだ。
「はい、お待たせ」
「確かにドラゴンの喉の鱗、倒さないと取れない奴だわ」
レイラはそう言うと、奥からゴールドバッチを取り出した。
「ドラゴンの死体は高値で売れるのよ。何処にあるの?」
「始まりの村においてきてしまいました」
あやのがレイラに答えた。
「それならウチで回収しとくわ」
学が訊ねる。
「今は冒険者の案件はあるのか?」
「今は戦争が激しくなりそうだからそれどころじゃないの」
レイラは難しい顔で答えた。
「それに、魔物が増えてしまって街からでるのは危険なのよ」
翼が言う。
「サウスシティはそんなに戦争の気配はなかったぞ」
「そうなの? おかしいわね」
レイラはそう言いながら、聞いてきた。
「魔道書、届けたんだって? どうだった?」
「普通に渡しただけだけど」
学はそう言って口ごもった。
「そうなの、はい、ドラゴンの報奨金12000ギルよ」
レイラがそう言うと学は驚いた。
「そんなに高いのか?」
「ドラゴンは魔力が高いからいろいろな素材になるのよ」
レイラはそう言いながら金貨のはいった袋を学たちに渡した。
「あんたたちも気をつけてね。魔物ずいぶん強くなってるわよ」
「わかった」
学たちは冒険者の館を後にした。