サウスシティ
「サウスシティに行ってみない?」
翼はそう言った。
学は悩んだ。
「サウスシティは戦争中だろう?」
「だけど、今は依頼もないし冒険者ポイントもかせげないし、することないじゃない」
あやのは言った。
「ちょうどいい依頼が来るまで、始まりの村とセントラルパークの往復の護衛をしていればいいじゃないですか」
翼が答える。
「それじゃ、いつまでたっても家に帰れないじゃないか」
学が言った。
「一理あるな、でも戦争中ということは殺し合いの中に入っていくってことだぞ?」
翼が言う。
「魔法が使えりゃ大丈夫だって」
「じゃあ、空から様子を見て、大丈夫そうだったら街に入ろう。ハナ、いいかな?」
「またドラゴンに変化するんだね」
ハナは機嫌良く頷いた。
セントラルパークからサウスシティまでは空を飛んで3時間ほどの距離だった。
サウスシティに近づくにつれ、魔物の数も増えていった。
学たちはサウスシティの近くにつくとドラゴンの変化を解き、歩いて行った。
「結構おちついてるな」
「戦場って感じではないですね」
「でも、ちょっとセントラルパークよりは荒れてるよね」
学たちはそう言いながらサウスシティに入ろうとした。
門には門番はいなかった。
街の中は人相の悪い冒険者がちらほらいたが普通の街とあまり代わりはないように感じた。
学は人の良さそうな冒険者を見つけて話しかけた。
「この町の冒険者の館は何処ですか?」
「ああ、あそこだよ」
指さされた先には、蔦にまみれた洋館があった。
学たちは礼を言うと冒険者の館に向かった。
ドアを開けると愛想のいい声が響く。
「はーい。いらっしゃい」
恰幅の良いおじさんがクネクネとしながらやってきた。
「君たち初めてだね、ようこそサウスシティへ」
「シルバーバッチだね。まだちょっと頼りないかな」
店主はそう言いながら学たちを値踏みするように下から上まで眺めた。
「今ね、はじまりの村に魔道書をとどける依頼があるの」
「君たちにちょうどいいんじゃないかな」
店主はそう言うと学たちは頷いた。
「最近モンスターが凶暴化してるから気をつけてね」
店主は依頼状をわたしながら学にウインクした。
こうして学たちはまた始まりの村に戻ることとなった。




