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ハンナのビストロ5
「さて、腹も膨れたし情報も仕入れたしそろそろ帰るとするか」
店も空席が無くなって来ていた。立ち飲みを始めた客もいる。
「ハンナ、お勘定」
「10,000だよ」
「ずいぶん安いな」
「新人さんのオマケと黄金リンゴ復活の祝いだよ」
「ご馳走さまでした」
学達はお辞儀をしながらそう言った。
「今日はどこかに泊まるのかい?」
「いいや、これから帰るよ」
「心強い護衛もいるしな」
「それじゃ、またな」
「はいよ」
ビストロを出るともう辺りは暗くなっていた。