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凱旋
「これでスライムの件は大丈夫そうですね」
「ああ、ちょっと呆気なく終わったきもするが」
3人が林から戻ると宮殿の側に町長が座っていた。
「早かったな」
「まあね」
「これでまた黄金の林檎が取れますよ」
「そりゃ有難い」
4人は帰り道を急いだ。
すると町が見えてきた。
「早かったのう」
広場で待っていた老婆が、目を見開いて歓迎した。
「して、成果はどうじゃった?」
「岩を割ったら、スライムが湧いてくることがなくなりました」
「岩を割ったのかのう?どうやって?」
「火の魔法と水の魔法でもろくなったところを光の剣で割りました」
学がそう言うと老婆は驚いた様子でへぇと感嘆の声をもらした。
「みんな聞いてくれ、ここにおられる勇者殿がスライムを退治してくださった!」
一瞬静けさが辺りを包んだ。
その後にどよめきが起こった。
「なんだって?」
「本当に?」