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町長宅
「戻りました」
町長宅に入ると学はそう言った。
「早かったな」
「スライムの巣に行こうと思います」
「装備は?」
意外にも町長は優しく尋ねた。
「うちにあるの使うか?」
そう言うと町長は奥の間から盾と剣を三つずつ持って来た。
「でも本当に行くのか?勝算はあるのか?」
「多分何とかなると思います」
「上手く行かなかったら、また別の方法を考えます」
「ところで自警団の方は何とかなりそうですか?」
「まだ全然目星が立ってない」
「じゃあ、街並みの整備は?」
「そっちは何とかなりそうだ」
「それじゃあ、スライムの巣に行ってきます」
「確か神殿のそばと言ってましたね」
「俺が案内しよう。ばあちゃんには危ないからな」
「よろしくお願いします」
こうして学達と町長はスライムの巣に向かって歩き出した。