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英語評価2の男が海外で暮らしちゃった話  作者: M!nami
Life of working holiday (前編)
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現実逃避で国外逃亡(1)

大学と家の往復の日々で、僕の人生はモノトーンに染まっていた

「何か、楽しいことしたいなー」

その何かが見つからない日々の中、友達がくれたメール


そこに書いてた言葉で、心がわくわくして

やりたいことはこれだ!と心の底から思った


そのメールの内容は...


「よう、実は俺、海外にいるんだ。

ホームレスと1日中、道に座って資金集め and 教会で

ご飯寄付してもらって毎日充実してるぜ。お前は充実してるか?」


なんてアホなことが書いてあって


はっ!なんて羨ましい。お前より充実してるわけないだろ 〇ね!!


日本にいたら感じられない刺激的な生活...!!


「やりたいことはこれだ!!!」


その友達は海外に一生に一回だけできる

ワーキングホリデーという制度を利用していた


それは、1年間、海外で暮らして学校へ行ったり働いたり、なんでも自由にできるらしい


僕もやりたい。やる


それをするためにはまず軍資金が必要だ。


僕は海外で暮らすため、ワーキングホリデーをするため、学校へ通いながらそのためだけにバイトをした。


僕は何かをするなら20になる年って決めていた。

だからワーホリ(ワーキングホリデー)は20の年


来年しよう。する


んで成人式の日には大人の雰囲気を醸し出してやる!


なんてね


とにかく、海外へ行ってこの世界に色を塗りに行く


...


1年の時が過ぎて今年、僕の齢は20になる

お金も最低限は持っている。額にして20万!!


大学を休学しパスポートに

ワーホリの地ニュージランドに行くための

飛行機のチケット、VISAも取った。


ネットでは保険がいるよ。エージェントに入るべき

なんてことを言っているがそんな甘えたものは必要ない。


保険に入らないことが保険だ


保険があるから怪我しても大丈夫って思ってしまう。


この一年は自分の力だけで生きていく。


.....本当はお金をかけたくないだけだけど.....


出発当日の朝


いつも通り歯を磨いて顔を洗ういつもの日常


いつもと違う僕が、いつもと同じような会話をして

いってきますをする


「ちょっくら1年海外にいってくるわ。いってきまーす!」


「はーい、気を付けてきてねー」


母はいつも通り答えた。どうやらいつもと違うのは僕だけのようだ


忘れ物もなく、完璧な状態で友達の車に乗り込み


たわいもない話をしながら空港へ向かった


空港には他の友達も見送りに来てくれていて

正直とても嬉しかった。


まだチェックインまで時間がある


それまで、僕は見送りに来てくれた友達と話していた。


「まさか、お前が本当に海外にいくなんてな、高校の時なんて英語2だったじゃん」


「英語の勉強してるって聞いてないけどまじでどうなの、その辺は」


小バカにしながらもどこか心配しているようにも聞いてきた。


「何いってんの?勉強するわけないじゃん。頭は空っぽのほうが色々と夢詰め込めるの

よって英語の勉強は現地でする。以上」


この言葉に


「こいつが本物の天才なのか、バカなのかわかんねぇ

来年どんな風になって帰ってくるかたのしみだわ。」


友達はアホを見るようにでも尊敬するように言った


「安心しろ。お前ら以上にどうなるか楽しみなのはこの自分自身だ。」


なんて僕も返した。


他愛もない話をしながらもチェックインの時間が迫ってきてる


僕はみんなとこんな会話が出来なくなるは寂しいな。と思いながらも、チェックインカウンターへ向かった。


「チケットを見せて下さい。」


グランドスタッフにそう言われ飛行機のチケットを渡したが、数分経っても処理が終わらない


なぜ?


気になって受付の人にどうしたのか質問する前に


「申し訳ございませんが、オーストラリアのビザはお持ちでしょうか?」


不思議な質問をされた


「えっ、どうしてですか?」


不思議な質問に質問で返してしまった。

僕が行くのはニュージーランドだからだ。


「お客様はオーストラリアを経由して

ニュージーランドへ向かわれますね?


オーストラリアもニュージーランドと同じく

ビザが必要な国なので、ビザを持っていないと


大変申し上げにくいのですが、出国出来な...」


「え、最後なんていいました?」


最後まで言うのを待てずにかぶせて質問をしてしまった


「ええっと、出国することが出来ないのです...」


やっぱり聞き間違えではなく、聞くとさえ思わなかった言葉


「出国することが出来ない」


その言葉を再度、聞いた僕は

脇、背中に額、ありとあらゆる毛穴から

汗が出てくるのと同時に、動機が激しくなってくるのも感じた。


「え、え、え、待ってください。

今日ほんとにどうしても行きたいんですけど、

どうしようもないんですか?どうにかなりませんか?」


ずっと今日を楽しみにしていたのに日本から出れないなんて


友達が見送りに来てくれてるのに

その友達と一緒に帰るなんて恥ずかしすぎる。


それに家に帰るとき、ママにどんな顔で


「ただいま」って


言えばいいの....


僕の必死の決死の願いに


「もしかしたら、大使館に問い合わせてみたら何とかなるかもしれません。

電話かけてみるので少々お待ちください」


受付の方は大使館に問い合わせてくれた。


僕はその言葉で恋に落ちた。

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https://okaharu.hatenablog.jp/entry/2019/06/02/122335
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