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第二話

朝日が差し込み光が顔を撫でた。


「ん?ふわ~、あーよく寝た」


俺は寝床にしていた木から飛び降ると、軽く柔軟体操をした。


「一、二、三、四、と、だいぶほぐれてきたな。異世界生活二日目、今日も頑張りますか」


俺は朝食代わりに〈光合成〉をすると、川の水を飲んでから下流に向けて出発した。



「はあ、もう5~6時間は歩いたのにまだ森を抜けないのか?川幅も広くなってきたし、そろそろだと思うんだが」


仕方ないので昼食代わりの〈光合成〉をしようとした、そのときだった。物陰から何かが飛び出してきた!

とっさに首を左腕でかばうと左腕に激痛が走った。


「ぐうっ、なにすんだコラッ!」


俺は左腕を噛んでいる何かを思い切り蹴飛ばした!


「キャンッ」


その何かは犬に似ていた体の色は保護色なのだろう、草色をしていて、毛皮が波打っているせいか周囲の景色に溶け込んでいる。気をつけなければ見失ってしまいそうだ。

〈鑑定〉。


〈フォレスト・ウルフ〉

年齢:2

Lv.5

種族:森狼

職業:狼


体力:600/650

魔力:200/200

筋力:50

耐久:50

器用:50

敏捷:80

智慧:20

精神:20


スキル

〈気配察知〉Lv.2

〈気配遮断〉Lv.2



〈気配察知〉Lv.2

Lv.×10メートルの生物の気配を把握できる技能。同レベル以下の〈気配遮断〉を無効化する。


〈気配遮断〉Lv.2

他の生物に気づかれにくくなる技能。足音の減衰に補正。対象に目視されると効果が切れる。


「なるほど、攻撃されるまで気づかなかったのは〈気配遮断〉のせいか。ならまだ他にもいるかもしれないな」


俺は周囲の茂みを〈火魔法〉で焼き払った!

たまらず4匹の〈フォレスト・ウルフ〉が飛び出してきた。


「5対1か………囲まれなかっただけマシか。〈鑑定〉。………個体差はないみたいだな」


〈スキルコピー〉×5!

俺はは抜剣し、いつでも斬りかかれるように構えた。


「ウーッ、ガルルウォン!」


狼達が一斉に飛びかかってきた!


「ファイヤーウォール!」


俺は即座に炎の壁を作り出す!飛びかかってきた狼達はまともに炎を浴びて毛皮に火が燃え移った!


「ギャンッ!」


俺はのたうち回っている狼達を一匹ずつ斬り捨てていった。


「ふっ、所詮は犬畜生、こんなものか」


”レベルアップしました!Lv.2→Lv.4”


「お、レベルアップか。〈鑑定〉」


〈クウヤ・カザオカ〉

年齢:17

Lv.4

種族:人間

職業:学生


体力:11400/11490

魔力:1290/1390

筋力:159+3.18

耐久:159

器用:159

敏捷:159

智慧:159

精神:159


ユニークスキル

〈スキルコピー〉


レアスキル

〈鑑定〉Lv.10


スキル

〈剣術〉Lv.2

〈体術〉Lv.2

〈調理〉Lv.3

〈算術〉Lv.5

〈光合成〉Lv.10

〈生命力強化〉Lv.10

〈成長力強化〉Lv.10

〈体力回復力強化〉Lv.10

〈魔力回復力強化〉Lv.10

〈突進〉Lv.3

〈指揮〉Lv.1

〈投擲〉Lv.1

〈回避〉Lv.1

〈火魔法〉Lv.1

〈魔力操作〉Lv.1

〈気配察知〉Lv.10

〈気配遮断〉Lv.10


加護

なし


称号

〈異世界人〉



「おー、桁が上がってるよ。〈気配察知〉と〈気配遮断〉はありがたいな。これなら周囲の索敵が楽になる」


俺は早速〈気配察知〉を使用してみる。

すると頭の中に3Dマップみたいなのが現れて、そこに光点がポイントされていた。


「ふむ。3Dマップは周囲の地形まではわからないか。光点も敵か味方かは分からない。それでもないよりは遥かにマシだな」


俺は〈気配察知〉と〈気配遮断〉を使いながら歩き出した。



「んお?上空から何か来る」


空を見上げると飛んでいる大きな鷹みたいのがいた。

〈鑑定〉。


〈エアース・ホーク〉

年齢:2

Lv.5

種族:風鷹

職業:鷹


体力:500/500

魔力:200/300

筋力:40

耐久:40

器用:60

敏捷:60

智慧:40

精神:40


スキル

〈鷹の目〉Lv.2

〈風魔法〉Lv.1

〈魔力操作〉Lv.1



〈鷹の目〉Lv.2

視野の周辺部にあるものをより鮮明に見る技能。視力にLv.×1.0の補正。


〈風魔法〉Lv.1

Lv.×20メートル/毎秒の風を発生させる技能。標的にした対象以外には影響を及ぼさない。発生させた風速1メートル/毎秒につき魔力を1消費する。

〈スキルコピー〉。


「なるほど、あの図体でどうやって飛んでいるのかと思ったら〈風魔法〉で生み出した風に乗りながら〈魔力操作〉で方向転換して飛んでいるのか」


見ている内に〈エアース・ホーク〉は飛び去っていった。


「スキルありがとさん。達者で暮らせよ」


俺は〈風魔法〉と〈鷹の目〉の練習をしながら歩き出した。



「お?おおおお!そ、草原だ!森を抜けたぞー!」


〈エアース・ホーク〉との邂逅から2~3時間、ようやく森を抜けることに成功した。さらに遠くを見ると、街道らしきものが続いているのがわかる。


「よーし、あの街道までダッシュだ!」

俺は〈突進〉を使い、街道に向けて走り出した。



「うーん、街道にたどり着いたはいいが、どっちに進めばいいのか。」


街道に着いた俺は悩んでいた。街道が続いている以上、どちらに進んでも人里には辿り着けるだろうが、できれば大きな街に行きたい。この世界のことを知りたいからな。俺は〈突進〉を使い、街道に向けて走り出した。



「うーん、街道にたどり着いたはいいが、どっちに進めばいいのか」


街道に着いた俺は悩んでいた。街道が続いている以上、どちらに進んでも人里には辿り着けるだろうが、できれば大きな街に行きたい。この世界のことを知りたいからな。

〈アメシシ川〉は北から南に流れている。街道は橋を挟んで川と直角に続いているから、西に進むか東に進むか。


「うーん、山勘で進むしかないのかなあ。ん!なんだあれ?」


東から近づいて来るそれは馬車のようだった。このままだと気づかれずに通り過ぎてしまうかもしれない。俺は〈気配遮断〉を解除した。


「おーい、乗せてくれー!」


街道の真ん中に立って手を大きく振ると、馬を嘶かせながら馬車が止まった。


「おや、旅人の方ですか?どうされました?こんな所で」

「すみません、私は田舎から街に働きに出ようとここまでやって来たのですが、街が予想以上に遠く、食糧が尽きて途方に暮れていたのです。どうか私を街まで乗せてもらえないでしょうか」


口から出任せだったが、そうおかしな話でもないはずだ。


「そうですか。それは大変ですね。少し待ってください。今私の主人に確認を取ります」


そういって御者は馬車の中に入ろうとした。

その前にっと〈鑑定〉。


〈ロバート〉

年齢:33

Lv.10

種族:人間

職業:盗賊


体力:1000/1000

魔力:1000/1000

筋力:100

耐久:100

器用:160+1.6

敏捷:160

智慧:100

精神:100


レアスキル

〈アイテムボックス〉Lv.3


スキル

〈短剣術〉Lv.1

〈騎乗〉Lv.3

〈操車〉Lv.3


加護

なし


称号

〈強奪者〉



〈盗賊〉

容量10の職業。敏捷と器用の成長率を60%上昇させる。


〈アイテムボックス〉Lv.3

Lv.×100キログラムまでの物体を収納できる亜空間を作り出す技能。

生物は微生物までなら入る。〈オープン〉で亜空間を開き、〈クローズ〉で閉じる。亜空間の中は時間が経過しない。中のものを取り出す際は、取り出したい物体を念じながら取り出すとできる。


〈短剣術〉Lv.1

ごく一般的な短剣の心得と、初歩的な技術を身につけた者の技能。短剣を持っている時に器用にLv.×1%の補正。


〈騎乗〉Lv.3

他の生物を乗りこなす技能。騎乗時の体勢に補正。


〈操車〉Lv.3

乗り物を操る技能。乗り物の操作に補正。


〈強奪者〉

他者の所有物を故意に100回以上奪ったものの称号。強奪時の罪悪感が希薄になり、快感が増す。


「は?」


どうやら御者だと思っていたのは盗賊だったらしい。いや、〈盗賊〉はただの職業かもしれないが、〈強奪者〉がダメだろう。壊滅的に。

御者、いや盗賊のロバートは馬車の中でなにごとか会話している。今の内に逃げるべきだろうか………。

と、そのとき話が終わったのか中からロバートと身なりのいい男が出てきた。


「いやーすみませんな。お待たせして。私は商人のスレイ。こちらは御者のロバートです。あなたは?」

「私はクウヤといいます」


〈鑑定〉。


〈スレイ〉

年齢:36

Lv.10

種族:人間

職業:商人


体力:1600/1600

魔力:1000/1000

筋力:100

耐久:100

器用:100+1

敏捷:100

智慧:100

精神:160


レアスキル

〈隠蔽〉Lv.5


スキル

〈短剣術〉Lv.1

〈契約魔法〉Lv.4


加護

なし


称号

〈奴隷使い〉〈闇商人〉



〈商人〉

容量10の職業。体力と精神の成長率を60%上昇させる。


〈隠蔽〉Lv.5

ステータスを隠すことが出来る技能。隠すだけで、書き換えることは出来ない。同レベル以上の〈鑑定〉に見破られる。


〈契約魔法〉Lv.4

所持者と対象の間の契約を遵守させる技能。例外を除いて対象の許可が必要。


〈奴隷使い〉

奴隷を10人以上所持していたことがあるものの称号。奴隷の統率に補正。


〈闇商人〉

違法な取引を10回以上したものの称号。

法を犯すことへの罪悪感が希薄になり、快感が増す。


闇奴隷商人じゃないですかやだー。


「そうですか。ではクウヤ殿、ここであったのも何かの縁。ぜひ我々とご同行なされるが良かろう。ささ、馬車の中へお入りくだされ」

「お言葉に甘えさせていただきます」

「こいつらは私の護衛です。槍を持った方がロナルド、弓矢を背負っているのがアーサーです。おい、こちらはクウヤ殿だ」


ロナルドとアーサーが頭を下げてきたのでこちらも下げると同時に〈鑑定〉。


〈ロナルド〉

年齢:27

Lv.10

種族:人間

職業:槍士


体力:1300/1300

魔力:1000/1000

筋力:130+3.9

耐久:130

器用:130

敏捷:100

智慧:100

精神:100


スキル

〈槍術〉Lv.3

〈体術〉Lv.3

〈回避〉Lv.4


加護

なし


称号

〈殺人者〉



〈槍士〉

容量10の職業。体力、筋力、耐久、器用の成長率を30%上昇させる。


〈槍術〉Lv.3

槍の心得と、中級レベルの技術を身につけた者の技能。槍を持っている時に筋力にLv.×1%の補正。


〈殺人者〉

10人以上の犯罪者以外の人間を殺したものの称号。殺人に対する罪悪感が希薄になり、快感が増す。


〈アーサー〉

年齢:28

Lv.10

種族:人間

職業:弓士


体力:1000/1000

魔力:1000/1000

筋力:160

耐久:100

器用:160+4.8

敏捷:100

智慧:100

精神:100


スキル

〈弓術〉Lv.3

〈魔弓〉Lv.3

〈鷹の目〉Lv.4


加護

なし


称号

〈殺人者〉



〈弓士〉

容量10の職業。筋力、器用の成長率を60%上昇させる。


〈弓術〉Lv.3

弓の心得と、中級レベルの技術を身につけた者の技能。弓を持っている時に器用にLv.×1%の補正。


〈魔弓〉Lv.3

Lv.×10までの魔力を消費して魔法の矢を作り出す技能。威力は消費した魔力に比例する。


うわー、こいつら全員グルかよ。やばいな。とりあえず〈スキルコピー〉×4!


「あのー、護衛の方がいるのは分かりましたが、なぜ武器を構えているのでしょうか」

「それはですな………。お前を捕らえるためだよ、やれ!」


合図と共に槍士が槍を突いて来る。事前に警戒していた俺は難なく避けて、


「ファイヤーウォール!」


炎の壁を周囲に作り出した。


「ぐわぁぁぁあ!」


逃げ場のない馬車の中、4人はあっけなく炎に巻き込まれた。

俺は抜剣すると、槍士、弓士、御者の順番に斬り捨てた。商人の男は残しておく。情報を聞き出したいからな。”レベルアップしました!Lv.4→Lv.6”

………しかし、初めて人を斬ったのになにも感じないな。やはり俺はどこか壊れてしまっているらしい。

商人の男は気絶してしまったらしい。今の内に馬車の中を調べるか。と、いっても大きめの木箱一つしかないのだが。


「さてと、なにが入っているのかな」


木箱の蓋を開け、中をのぞき込むとそこには………美少女がいた。

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