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神様が帰って来るまで、この世界を壊さずに保つことが、一応俺が俺に課している使命だ。

 視点変更。


 チャオ! ハイアス、ヤーハー、ハウディー? アロー? よう、俺は天秤や調整係と呼ばれている世界を修復している神竜だ。リブラでもバランサーでも修繕屋でも便利屋でも苦労人でも、好きなように呼んでくれ。


 俺の兄弟がさー、びっくりするくらいポンコツなワケよー。


 っつっても、奴が誕生? した経緯ってのがまたなんとも言えねぇんだけどな。


 母なる神……うちの神様は、生命体の進化に割と寛容なんだが。数千年前に砕けた大陸と共に滅亡したとある国のヒト種共がやらかした。


 まあ、ある程度の栄華に至ったヒト種共が夢を見ずにいられないのが、不老不死というやつらしい。ぶっちゃけ、神様だって不老長命ではあるが、不滅には至っていないらしいんだがな?


 神様だって、殺されれば死ぬ……らしい。とは言え、神様がヒト種共に比べると心身共にめちゃくちゃ頑丈で、永遠とも言える時間を生きていることは事実らしいが。要は、うちの神様は寂しがり屋だったってこと。


 自分と同等の力とまでは行かないにしても、悠久に続く永く永い時間を共にできる誰かを待っていたようだ。自分の手を離れた生命体が、自力で悠久を獲得することを期待していた。


 で、数千年前。ポンコツ兄弟に砕かれた大陸のとある国が、割と最大級の禁忌を犯した。


 不老不死の研究でやりがちなのは生物を使った実験。そして、人体実験だ。連中がやらかしたのは、大量虐殺して~……とかじゃなかった。つか、ある意味では、まだその方がマシなこと。


 連中がやったのは、自分達よりも長命な生物。それも、自分達と似た身体構造をした生命体を異世界から召喚して複製し、その生命力の解明と共に、命を絞り取って利用すること。


 これを、ガチで実行しようとしていた。っつっても、異世界からヒト種を召喚しようとした時点で神様が気付いて、様子を見に行って……連中の計画を知って憤激。召喚されたヒト達を保護し、この国滅ぼそうと決めたそうだ。


 で、まさにその瞬間に、召喚された異世界のヒト達の中の一人が余所の世界の神様の愛し子だったことが判明。もう、激怒どころの話じゃなくなった。


 神様の愛し子を攫ったり、傷付けるなど、その愛し子を愛している神様に喧嘩売ってる(戦争仕掛けてる)も同然の行為だ。


 振り翳した拳に思わず力を籠め過ぎて……ハッ! としたそうだ。「ヤだ! 力入れすぎ! このままじゃ世界壊れちゃうっ!?」と、怒りの感情と共に籠めた神罰の威を切り離した結果、神罰竜ことポンコツ兄弟が誕生。


 で、異世界の神の愛し子や他のヒト達に怪我の有無、精神、魔力、魂に汚染などがないか調べている間に、「ちょっとあの国、調子扱いてるから神罰降しといて」と、ポンコツに頼んだ。「我に任せよ!」と、ポンコツは張り切って……大陸を砕いた。


 ポンコツの必殺神罰ブレス(ポンコツ命名)が必殺過ぎて国は蒸発して消し飛び、そこを起点に大地は砕けて激震し、マントルを貫通して灼熱のマグマが噴き出し、連動して大陸中の火山が大噴火、黒い噴煙から雷が迸り、津波が押し寄せ……という、ありとあらゆる天変地異で阿鼻叫喚地獄絵図の開幕。


 ポンコツがドヤ顔で誉められることを期待したら、「キャーっ!? なにしてくれてんのっ!? 少しは加減しなさいよねっ!? このままじゃ世界壊れちゃう~っ!? ああ、でも、この愛し子ちゃんや他の子達を先に元の世界に帰さなきゃっ!?」と、神様がパニックを起こしながら、調整、復元、修復、修繕の力を籠めて俺を創った。


 俺の最初の仕事? は、まず世界が壊れる(ヒト種共のやらかしで異世界の神に喧嘩売ってるような状況で戦争勃発する可能性&力加減馬鹿なポンコツのせいで物理的に地獄絵図)とパニックを起こしている神様と、神様にマジ切れされてギャン泣きしていじけているポンコツを、マントルに蓋しつつ宥めることだった。


 異世界から召喚された愛し子のヒトも、二人? を宥めるのを手伝ってくれた。いきなり異世界に召喚されたと思ったら、色々とアレ過ぎる状況で戸惑っていただろうに。優しいヒトだった。余所の世界とは言え、神様の愛し子になるのもわかるぜ。


 そうこうしているうちに、大陸が沈んだ。まあ、仕方ない。


 俺達が宥めて少しパニックから脱した神様は、異世界の神の愛し子とヒト達を召喚した者共の魂を引っ掴むと、愛し子達を元の世界に帰しがてらに犯人連中を引っ提げてお詫びをするのだと、異世界へと旅立ってしまった。


 なんでも、「このままじゃ、複数の世界を侵略しようとした境界侵犯の凶悪邪神認定される! ボコされる程度で済めばいいけど、最悪お姉様とおねぇ様達のパーティーに滅される! この世界も、別の神様に片手間で管理されちゃう!」とのこと。お姉様とは、武闘派で竹を割ったようなスッパリした女神のことらしい。おねぇ様は、筋骨隆々のゴリマッチョな武神とのこと。や、おねぇ様っつってんだから、こっちも女神でよくね? とは思ったけど、「おねぇ様は、おねぇ様なの!」だと。違いがわからん。


 神様の言葉に首を傾げる俺に、「ごめん、謝って来るからあとよろしく!」と、丸投げして・・・


 まあ、色々と不可抗力過ぎる。仕方ない。


 で、俺が砕けた大陸周辺の修復作業に手間取っている間。いじけたポンコツがまた色々とやらかしやがって、苛々した俺は、「これ以上壊すな! 大人しくしてろ! このポンコツがっ!?」と兄弟を怒鳴り付けた。「うわ~ん! 兄弟のバカ~っ!? もう我、お前のこと知らんからっ!?」と、スタンピードのよく起こる土地で不貞寝を始めた。偶に思い出し怒り(神様にマジ切れされたことや俺に怒られたこと)の八つ当たりで、スタンピードを蹴散らせるからというのが、場所の決め手になったらしい。


 まあ、世界を破壊しなけりゃ、魔獣蹴散らすくらい別にどうでもいいし。と、ポンコツの不貞寝を放っておくことにした。


 そこにアルメリアの先祖がやって来て、「大陸(世界)を無駄に壊すな! 罪を犯してない生物を無駄に虐殺するな!」という、俺の言葉に従った? 結果。初代国王と盟約を交わして、不貞寝を続けることにしたらしい。


 それがやがて、神竜の微睡む地と称されるようになった。


 ちなみに、神様はまだこの世界に帰って来ていない。複数の世界から召喚されたヒト達を元の世界に帰したり、愛し子を攫われた別世界の神様へ平身低頭で謝ったりしているのだろう。それに、余所の世界とうちの世界とは時間軸が異なるっぽいし。お詫び行脚が終わるまでは帰れないのだろう。


 神様が帰って来るまで、この世界を壊さずに保つことが、一応俺が俺に課している使命だ。


 自分で言うのもなんだが、俺ってかなり苦労人じゃね? ま、ヒトじゃねぇけど。


 つか、神様いなくなって結構年月経つから神様の気配や祝福が年々減ってんだよなー。で、その減って行っている祝福の力を増幅して意識的に扱えるヒト種が、この世界では聖人……男なら聖者、女なら聖女と称されているワケだ。


「で、アルメリアはこれからどうするんだ?」


 今のところ、あのポンコツ兄弟を制御できる手段の一つである人間の聖女へと問い掛ける。


「なにが?」


 嫌そうな表情と声で返すアルメリア。


「や、俺はスタンピードがどうにかできればそれでいい。で、なるべくならアルメリアの動向は把握しておきたい。あと、ぶっちゃけ命を落とされると困る。まあ、一番いいのは、このまま教会で保護されてくれることだな」

「うむ。アルメリアちゃんがここに居たいなら、好きなだけ居るといい」

「そうですね。アルメリア嬢が心配ですし……これからのことを決めるまでは、しばらく教会併設の孤児院で暮らすのは如何でしょうか? アルメリア嬢は……その、失礼とは思いますが、少々世間知らずなところがありますので」


 聖者のじいさんと、そのお付き? の眼鏡のにーさんが言うと、


「孤児院……はい、質問です!」


 アルメリアは少し難しい表情で手を挙げた。


「なんでしょうか?」

「ここの孤児院って、成人間際でも入れるんですか?」

「え?」


 眼鏡のにーさんが一瞬固まって、驚いたようにアルメリアを見下ろす。


「ああ、アルメリア。こう見えて、そろそろ十八くらいだから」

「はい? え? アルメリア嬢が、十八歳、ですってっ!? どう多く見積もっても十三、四くらいにしか見えませんがっ!?」

『そりゃ、欠食娘だからな! 発育不良は仕方ないぜ!』


 はははと笑う風の精霊。


「まあ、栄養状態が悪い環境で育ったから仕方ないんじゃないか? あと、魔力高い奴は栄養不良が長く続くと、無意識に成長を遅らせたりすることもあるし」

「え? マジ? ならわたし、もっと身長伸びる可能性あるってことっ!?」


 おおっ、アルメリアから始めて俺に向けられる嬉しそうな顔。


「ああ、ワンチャンありだな。っつっても、今から遅い成長期が来るにしても、ちゃんと栄養摂取して睡眠も取らないと大分難しいと思うがな」

『野宿で狩りして漂流する人間より、定住してる人間のがメシには食いっぱぐれない印象だな』

「成る程ー」


 風のの言葉にふむふむと頷くアルメリア。


「娘っ子」

「はい、なんですか? トムさん」

「お前、大分腕が立つらしいな?」

「え~? どうでしょう?」

「連携されると厄介な犬系魔獣の群れを単独で殲滅できると豪語してたじゃねぇかよ。動ける治癒術師は貴重だ。娘っ子、教会の傭兵団に入らねぇか?」

「トマス様っ、なんてことを仰るのですかっ!?」


 じいさん騎士の提案に大声を上げる眼鏡のにーさん。


「ああん?」

「アルメリア嬢に傭兵なんて危険な真似はさせられません! そんなことをするくらいならば、アルメリア嬢を他宗の聖女として教会で特別保護します! 猊下も、宜しいですねっ?」

「はあっ!? 聖女とか、絶対嫌なんですけどっ!?」


 にーさんの言葉に、ブチ切れるアルメリア。


「また聖女って役職与えられて馬車馬より酷い環境で働かされるなんて冗談じゃない! そんなこと勝手に決められるくらいなら、そこらの男適当に引っ掛けて聖女なんぞやめてやるからっ!?」

「ちょっ、アルメリア嬢っ? なにを言うのですかっ!? 猊下、アルメリア嬢に思い留まるよう説得してください!」

「う~む……クレメンスや、今のはアルメリア嬢の意向を確認せずに勝手に決めようとしたお主が悪いぞ」

「そ、それは……その、アルメリア嬢。申し訳ありませんでした。ただ、わたしはあなたに過酷な労働を強いたり、強制的に働かせようとしたワケではありません。あなたのように、虐待を受けていた子を保護したいという思いが先走ってしまいました」


 じいさん聖者の言葉に、素直にアルメリアに謝罪する眼鏡のにーさん。


「うむ。しかし、アルメリアちゃんや。自分を傷付けるようなことはしてはいかんぞ」

「そうだぞ、アルメリア。どうせ、処女とか捨てたところで多分意味ねぇから」

「え?」

「は? 意味無いって、どういうこと?」

「? だって、聖人ってな、気質成分強めの体質みたいなもんだろ。処女や童貞を自分から捨てたところで、聖女や聖者でなくなるワケでもなし。まあ、強姦とか? 無理矢理殺戮させれりたりとか? 自分の意に添わない酷いことを強要されたら、祝福が使えなくなるかもだけどなー」

『ま、ぶっちゃけ、娼婦の中にも聖女はいるからな』


 風のの言葉に頷く。


「ええっ!? なにそれっ!? そんなの聞いたことないんだけどっ!? わたし、野郎共から身を守れってちびっこいときから無理矢理戦闘訓練受けさせられて来たんだけどっ!? それ全部無意味だったってことっ!?」

「や、全くの無意味ってワケじゃねぇよ。言ったろ? 強姦は、魂の殺人って言われてるくらいに酷いことらしいからな」


 俺、神様に創られた神竜だし。繁殖機能とか必要無いし、相手もいないからよくわからんけど。それがヒト種にとっては、非常につらいことなのだという知識はある。


「魂が傷付いたら、他人を祝福するどころじゃねぇだろ」

「……とりあえず、聖人についてもっと詳しく説明して」

「いいぜ? そんじゃ、リブお兄さんの、聖人講座ー」

『おおー』


 パチパチパチと、自分で拍手をする。・・・風の以外、誰も乗って来ねぇ。ノリ悪いなー。


「聖人ってな、ヒト種共の定義じゃ祝福を扱える存在ってなってんだろ?」

「うむ」


 俺の言葉に、じいさん聖者が頷く。


「祝福の根源ってな、つまりは他者へ対する慈愛や博愛、感謝や祈りという心なワケだ。献身の心はまあ、良し悪しだなー」


 献身は、真実相手のためを想う献身と、相手を傷付ける目的の献身、または自分をよく見せたいという承認欲求の献身などなど。純粋とは言えない邪な心の献身もあるし。


「へー」

「で、簡単に言うと、処女や童貞捨てても、他者への慈愛や祈りの心が失われたり、忘れない限りは、祝福が使えなくなることはない。故に、あんまり意味が無いってことだ。理解したか? アルメリア」

「う~ん……なんかほら? おとぎ話とかでよくあるやつ、王子様と結婚した聖女が聖女じゃなくなるって話。ああいうのは、どういうこと?」

「簡単な話だろ? その、王子様と結婚した聖女とやらが不幸になった。理想と現実のギャップってやつ? 王族ってのは、大体本妻以外にも女侍らせたりするじゃん? もしくは、地位や権力に慢心だか、段々と心磨り減らして行ったりして、他者への慈愛や感謝、祈りの心を忘れたか……そんな感じじゃね?」

「不幸になると、どうして聖女じゃなくなるの?」

「自分が不幸なときに、他人の幸せを願い、祈れるヒト種共はそうそういないから。基本、不幸なヒト共は、他人も不幸になることを望むことが多い。それは、ヒトである限り、聖女も聖者も大して変わらねぇよ。言ったろ? 聖人ってな、気質成分強めの、体質みたいなもんだって」

『そういうことだな。つまり、娼婦が天職! 娼婦で幸せ! みんなハッピーになれ! って心から考えられる聖女は、娼婦でも聖女のままだってことだ!』


 はっはっは! と、笑う風のに、困った顔をするじいさん聖者。


「そういう意味じゃ、カビたり、土や泥の付いた食べ物貰っても、食い物食えるラッキー♪食べ物くれてありがとう♪って思えるくらい図太いアルメリアには聖女は簡単にやめられねぇよ」

「くっ……なんだか、食べ物貰えれば頭ハッピーなおバカ扱いされてるような気がする!」

「や、これでも誉めてんだぜ? というワケだから、アルメリアは自分を大事にしろよ?」

『あるめりあ、ふびんなこ……』

『カビカビやばっちいたべもの、ぽんぽんいたいいたいするのに~……』

『かわいそー』

『にぃににきにいられてかわいそー』

『あるめりあにおかしあげるー』

『あるめりあにおたべ~するの!』

『ロマンシスー、プリンやけたー』

『むずかしいおはなしより、あるめりあにおかしあげてー』

『たべさせる~♪』

『ぷりんは、つめたくてもおいしいけど、あつあつもおいしいの~♡』


 今まで、難しい話だと遠慮していたらしき下位精霊達が食べ物の話題に割って入る。


「そうじゃの。アルメリアちゃんや、手作りのお菓子が嫌でなければわしの作ったお菓子を食べてくれぬかの?」

「っ!? いいのっ!?」

「勿論じゃ」

『アルメリアのためにつくった!』

『われらと、ろまんしすでつくった!』

『あるめりあにおたべ~するため~』

『くっきー、まふぃん、ぶらうにー、ぷりん♪』

「プリン! めっちゃ楽しみ! あれ、すっごく美味しそうなんだよね~」

「うん? プリンを食べたことがないのかの?」

「えっとねー、プリンは見たことある。でも、食べさせてもらえなかった。いつも、目の前で美味しそうな匂いをしているプリンが、食べられるとこを見てたの」

『ぅうっ、かわいそすぎるっ……』

『ふびんふびん……』

『やー、俺が見たことあんのは、目の前でプリンを地面にぶち撒けられて泣いてる欠食娘だぜ。で、地面に落ちたぐっちゃぐっちゃな土混じりのプリンを搔き集めてどうにか食おうとしてんの、さすがにそれはやめとけって止めたわ』

『なんて、ことだっ!?』

『ぷりんが、ころされたっ!?』

『おかしのうらみ、ゆるすまじ!』

『ぷりんかわいそー』

『ぷりんをたすけてあげてー!』

『はっはっは、そのプリンは土に還ったぜ』

『ぅ~……ぷりんがぶじつちにかえったなら、よし』

『つちのじぃじ、ぷりんおいしかったかなぁ?』

『おー、多分なー。つか、早く欠食娘に食わせてやれよ、ロマンシス』

「うむ。そうじゃの。しかしのぅ……」


 と、聖者のじいさんは騎士のじいさんとアルメリアを見比べ、少し葛藤するような顔で頷いた。


「トマスは、我が厨房への出入りを禁ずるのじゃ! 貴様はそこで、アルメリアちゃんを待っておるがいいわ! アルメリアちゃんは、中へ案内するでの」

「? なんでトムさんは駄目なの?」

『とますはくいしんぼう!』

『おかしかくさないとぜんぶたべられちゃう~!』

『アルメリアのぶんまでくいつくされちゃう~!』

「っ!?」


 下位精霊の言葉に、ハッ! とした顔で騎士のじいさんを見上げるアルメリア。


「や、さすがに餓えた娘っ子の食い物は奪わねぇよ」

「怪しいもんじゃ。ま、ええわい。貴様はそこで待っとれ」

「ケッ……」


 憎まれ口を叩き合うじいさん達におろおろしつつ、


『あるめりあ、こっちこっち~』

『おかしがまってる~』

『ぷりん、くっきー、まふぃんにぶらうにー♪』


 下位精霊達に呼ばれて気もそぞろなアルメリア。


「さ、アルメリアちゃんや中に入るといい」


 こうしてやたら頑丈な造りの建物へ案内されたアルメリアは、


『おたべー』

『これ、われがまぜた!』

『われがやいた!』

『われらがさました!』

『すきなだけおたべ~♪』


 聖者のじいさんと下位精霊達の手作りしたというお菓子を食べて感動に打ち震え……


「おじいちゃん、わたしを弟子にしてくださいっ!!」


 と、聖者のじいさんに弟子入りすることにしたようだ。


 まあ、アルメリアが好きなようにすりゃいいんじゃね? と思う。


 読んでくださり、ありがとうございました。


 天秤と神様、ポンコツ兄弟の裏話。


 ちなみに、お姉様とおねぇ様は、コメディ系の話シリーズに入ってる短編、「まずは……手前ぇよりも上位の存在に犯されて来い。話はそれからだ」に出て来る、別世界の仲良し神様コンビだったりします。(((*≧艸≦)ププッ


 天秤「これ以上壊すな! 大人しくしてろ! このポンコツがっ!?」(º言º)


 神罰竜「うわ~ん! 兄弟のバカ~っ!? もう我、お前のこと知らんからっ!?」。゜ヽ(゜`Д´゜)ノ゜。


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