表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

68/80

憎悪の仮面

時は少し遡る。

ダルクアンクを手に入れたアルハザードは早速アリスの体内のレプリカと入れ替え、更なる魔道強化を行った。そこから状態の安定化を確かめ、アリスを目覚めさせた。

カプセルの仲から羊水が排出されると蓋が開き、アリスが外に出る。素っ裸のあられも無い姿なため、アリスは恥ずかしそうに身体を手で隠している。


「どうだアリス。気分の方は」

「はい、凄くいいです」

「それは良かった。マウテアも喜ぶことだろう」


アルハザードはアリスの調子が良いことを確認するとほくそ笑む。アリスに服や鎧を着せると実験室から出て並んで歩く。


「マウテアさんには礼を言わないといけません。彼は今どこに?」

「うむ、それなんだがなアリス…」

「どうかなさったのですか?」

「まぁ、とりあえずこっちに来るといい」


アルハザードに案内された部屋は魔法陣の描かれた儀式場であった。魔法陣以外は特に目立った物もない。大きい目玉のモンスターが一匹いるだけである。


「ここは…?」

「アリス。心苦しいがこれを見てやってくれ」


アルハザードが大目玉に命じると、その目からまるで映写機のように映像が映し出される。


その映像に映るのはエアリアとマウテアだった。

幻影ビジョン。それはありもしない出来事を映写機のように再現させる映像魔法。


その映像ではエアリアがエウルードを構え、マウテアの首をはねるシーンが映し出されていた。

そのシーンを目の当たりにするとアリスが両膝をつき、その映像を食い入るように見ていた。


「残念だがマウテアは殺された。可哀想になぁ、全てが終わったならお前と静かに暮らせるようにしてやりたかったんだがな…」


心にも無いことを伝え、もう一度同じシーンを再現させると、アリスの慟哭が式場内に響き渡る。


「どうして…! 酷いよ、彼は私に優しくしてくれた。誰よりも誰よりも! 何にもない私に初めて心からの安らぎをくれたのに! 一緒に暮らそう、って言ってくれたのに!」


アリスは天を仰ぎ涙を流した。絶望と悲しみに震えが止まらず、何かを求めるように手をあげるがそこには何も無い。そして悲嘆に暮れるアリスにアルハザードが悪魔の囁きを贈る。


「せめてマウテアの無念を晴らしてやるんだ。殺せ! 憎め! エアリアも! ヴァサーも! ヴァサーを信ずる者共も! さぁ、この仮面を被るといい。必ずお前の力になってくれるだろう」


アリスは震える手で仮面を受け取ると、迷うことなく仮面を被る。


悲しみと絶望はやがて憎悪へと移り変わる。アリスはその憎しみを世界に向けた。自分に優しくないこの世界を、自分からマウテアを奪ったエアリアを憎んだ。


「私は…この世界なんて、大っ嫌い…!」


するとアリスの頭に直接声が響いた。

━━ああ、可哀想なアリス。大事な人を亡くしたのね。後は私に任せなさい。必ず仇を取ってあげる。


「誰? 私に語りかけるのは?」

「ぬ? ヴァルバロイ様か?」


━━私の名はピオル。さぁ、アリス。私の中で眠るといいわ。私の夢の中でなら幸せになれる。あなたに優しい世界で眠りにつきなさい…。


「ピオ…ル? ああ…」

「なにぃっ!? ピ、ピオルだと!?」


アリスがピオルの名を呼ぶとバタンと倒れる。アルハザードも何が起こったのか理解できていなかった。


「アリス! 一体これはどういうことだ!? この中にいたのはヴァルバロイ様では無いというのか?」

「うふっ、うふふふふ…」


アルハザードが右往左往していると突然アリスが肩を震わせて笑い出す。そしてゆっくりと身体を起こすと、天を仰いで高らかに笑った。


「あっはははははは!! おやすみなさい、可哀想なアリス! 私が! この大魔王、いやヴァルバロイの力を受け継いだこの超魔王ピオルがこの世界を壊してあげる!」

「い、一体これはどういうことなんだ!?」


そのアリスだった者はアルハザードに視線を向けると楽しそうに笑う。


「うふふふふ。アルハザード、礼を言うわ。あなたのおかげで再び肉体を得ることができたわ。全く、ヴァルバロイは力が強すぎて肉体を奪えそうになかったからずっと大人しくしてたけど、その甲斐があったわね」

「馬鹿な! 大魔王ピオルは10年前アリーに滅ぼされたはずだ!」

「アリー? ああ、昔ヴァルバロイを封印した子ね。こっちの世界の私はあの子に負けたのね。確かに強い力を持ってたけど。で、そっちの私も仮面を付けてたはずなんだけど、その仮面は今どこなのかしら?」

「どこも何もピオル様と一緒に消滅したはずでは…、ってこっちの世界とはどういうことなのですか!?」


アルハザードは混乱していた。10年前倒されたはずの大魔王ピオルが目の前にいる。確かにあの時のピオルも仮面を付けていたが、すぐにやられたため、そこまで記憶に残っていなかったのである。


「私はね、未来から来た大魔王ピオルってとこかしら? そして魔神王ヴァルバロイの正体はね。うん。さっき映ってたエアリアって子見覚えあるわ。確かこの世界の神が魂に干渉しようとしていたから邪魔してやったら消滅した子ね。そしたら面白いのよ。一緒にいた男の子、確かシュンだったかしら? その子が物凄い怒ってね、その神を殺して力を奪ったら、とんでもなく強くなったのよね。ヴァルバロイはその子よ。私が呼びかけて被ってもらったけど、力が強すぎて肉体は奪えなかったのよねぇ」

「み、未来から…? しかもヴァルバロイ様の正体があのシュンとかいう小僧だったとは…!」


アルハザードは初めて知る事実にがっくりと膝をつく。単に驚いて力が抜けただけのことであるが。


「ところでさ、あなたはこの世界の神が憎いのよね?」

「そうだ。これは不当な扱いを受けてきた我々の復讐。そして我らの王を目覚めさせることこそが悲願!」

「ふふっ、いいわぁ…。素敵よその憎悪。ゾクゾクしちゃうわね。だから手伝ってあげる。手を組みましょう」

「望むところでございます!」


こうして超魔王ピオルは世に解き放たれる。神の器の者たちを自らの信者とし、この世界の破壊神として君臨するために。

うわー、また会話ばっかりだ…(;´∀`)・・ァハハハ・・ハハ・・ハ・・"


いよいよ全面戦争に突入します。100部分いかないかもしんないw


おもしろいな、続きが気になる、と感じていただけたら、広告下の評価やいいね、ブックマークをいただけると嬉しいです(๑•̀ㅁ•́ฅ✨


また、もっとこうして欲しいなどの要望や感想などのコメントをいただけると励みになります꒰ঌ(๑≧ᗜ≦)໒꒱⋆⸜♡⸝⋆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ