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王都動乱4

瞬はすぐさま瞬間移動テレポートで宮松の側へと転移する。そして近くにいたランラール殴り飛ばした。


「げぷぅっ!?」


いきなり現れた瞬に殴り飛ばされ、ランラールは後ろへとゴロゴロ転がっていった。

宮松は腹を真っ二つにされ、上半身と下半身が別れ内臓がはみ出ている。息も絶え絶えで出血も多い。


復活リヴァイブ!」


しかし死んではいないため、復活リヴァイブであれば治癒は可能であった。みるみるうちに別れた上半身と下半身がくっつき、宮松の顔から死の色が消えていく。


「わ、わりぃ…。役に立てなくてよぉ…」

「いや、宮松があのピエロを抑えてくれたから助かった」


宮松は悔しそうだった。怪我は治って何とか身体を起こすが、さすがにもう気力が残っていない。復活リヴァイブでも体力は回復するのだが、精神的な疲弊には効果が無いのだ。


後方ではゼナが結界を維持して複数のグレーターデーモンを相手取っている。距離が離れており、宮松の援護が上手くできなかったようだ。このまま後方に下げるにもグレーターデーモンどもが邪魔であった。そして宮松の戦い方は防衛には向いていない。パワーに任せた攻撃一辺倒で防御が上手くないことも瞬は前の模擬戦で把握していた。


防衛イージス。これで少しは持つはずだから後ろに下がってて。あのピエロは任せろ」

「俺はまだやれる…! やられっぱなしでいられるかよぉ!」

「死ぬぞ?」

「俺にも意地があんだよ。頼むわ」


瞬は宮松を見上げる。まだ目は生きていた。復活リヴァイブで体力は回復し傷も癒えているが、だからといって勝てる保証はどこにもなかった。

しかし瞬は宮松の性格を良く知っている。負けず嫌いで勝てる見込みの無い相手にも無謀に挑む。根性はあるのかもしれないが、この世界だと早死にするタイプだろう。恐らく譲るまいと判断し、瞬は任せることにした。


「次死にかけたら僕がやる。即死しなきゃ何とかしてやるから死ぬ気でやれ」

「おう!」


瞬は宮松を送り出す。正直宮松が勝てるとは思っておらず、即死しないことを願うばかりである。

そんな気持ちなど知る由もなく宮松は大剣を構える。


「そっちのチビじゃねーのかよ…」

「なんだ、待ってたのかよ。余裕だな」

「あー、お前の実力はもうわかったからいい。攻撃しか脳のない脳筋野郎はつまんねぇんだよ」


ランラールは宮松の実力を読み切り、はーっと嫌味たっぷりにため息をつく。


「んだとゴラァ!」

「いいからそっちのクソチビを出せ! クソチビを!」


ランラールがキレたように怒鳴ると、後ろで見ていた瞬の耳に入る。顔は笑っているが、青筋を立てて顔をヒクつかせていた。宮松は『あ、やべぇな』と焦る。


「お、おい。それ以上チビと言うな!」

「あん? チビにチビと言って何が問題なんだ? そこのクソチビは子犬のようにキャンキャン喚かせて八つ裂きにしてやるっつってんだよ!」


ランラールは更に罵り、怒りを吐き出す。


「…殺す」


瞬はボソッと呟く。その瞬間ランラールは瞬を見失う。

と同時に自分の腹に激しい衝撃。襲い来る激痛。くの字を超え、その身体はへの字となり宙に浮く。


「ぐべぇっ!?」


吐息が漏れ、何が起きたか理解する間もなく。

その宙に浮いた状態から追撃が入った。


その連撃は嵐のような拳の応酬。一発一発が聖光気セイクリッドオーラを纏い必殺の威力を持っていた。

しかし後ろへは吹っ飛ばない。ランラールの後ろはいつの間にか防衛イージスにより壁が出来ており、磔にされたように身動きが取れずにいた。


転瞬潰滅てんしゅんかいめつ…!」


瞬は更に力を込め、鬼神の如きラッシュを撃ち込む。

掘削機にも劣らぬ早さで連打を打ち込み、ランラールの意識は既にない。それでも殴打はやまず、特に最後の一撃は防衛イージスをも破壊するほどの威力を持って殴りつけランラールは吹き飛ぶ。その大悪魔の肉体は風化したビニールのようにズタボロであった。


転瞬潰滅の予告通り刹那の間に跡形もなし。

これが大悪魔ランラールの最後であった。


「俺の出番…」


意地を見せようと思っていた宮松は、このやる気の行き場に困り呟く。しかし瞬だけはもう二度とガチギレさせまいと誓うのだった。


城の外でも戦闘続いてんのよね。次回はエアリアメインの話になりまする。サイドストーリーも20時に追加します。


ちなみに転瞬潰滅は一瞬でぶっ殺す、て意味ですw

技名ではありませぬ(´-ω-)ウム


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