マウテアという男2〜見せつけちゃえ〜
「何を言ってるんだあんたは!」
マウテアのとんちんかんな発言に激しい不快感を覚え瞬が憤る。
「フッ、聞いていなかったのかい坊や? エアリアはこの私の婚約者なのだよ」
自分に酔っているのか目を瞑りぷるぷる震えながら宣言する。しかも内容がパワーアップしていた。
「…婚約なんてしてない。迷惑だから消えて」
心底迷惑そうに訂正するもマウテアは聞く耳を持ってなどいなかった。
「照れなくてもいいんだよすぅぃーとはにー」
「エアリアは僕の恋人だよ。さっさと消えろ」
当然瞬も黙っているわけがなく。しっしっ、とあっち行けと言わんばかりに手を振った。
「君は何を言っているんだね? 妄想も大概にしたまえ」
急に真顔になり瞬を見下ろす。小柄であどけなさの残る年少魔道士。それが瞬の見た目であった。
「その言葉そっくりそのまま返すよ」
「チーズフォンデュ2つお待たせしましたー」
と、そうこうしているうちに注文した料理が届く。ウェイターは3人を見比べると、楽しそうに去っていった。
「…シュンは隣に来て。マウテアは帰って。邪魔だから」
瞬は勝ち誇った顔を浮かべエアリアの隣に移動する。
「エアリアさん! あなたは騙されている!」
マウテアが声をあげるも完全に無視。それどころか目の前でイチャつき始める。
「…これ美味しい。シュン。あーん」
エアリアは自分が1口かじった肉を瞬の口元へ運ぶ。
「あーん」
と鼻の下をだらしなく伸ばして口を開ける瞬。
「…美味しい?」
「とても美味しいよ。今度は僕だね。はい、あーん」
意図を把握し、瞬も行動に出る。肉にチーズを絡め、エアリアの口元へと運んだ。
「…あーん」
それをパクリと口にして咀嚼する。
それを呆然と眺めるマウテア。しかしすぐに我に返る。
「キサマァ…、なんというハレンチなことを…!」
歯を食いしばり、泣きそうな顔で憎しみをぶつける。
しかしマウテアのことが大嫌いなエアリアはさらに煽っていくのだった。
「…このくらい普通。あ、口元にチーズついてる」
頬を染め、瞬の口元に付いていたチーズを唇で食む。瞬は完全に蕩けていた。とことん目の前でイチャつき、更にとどめを刺しにいく。
「…私とシュンは同じ部屋に泊まる。私はシュンのもの」
マウテアを見てキッパリと言い放った。その表情はマウテアも見たことのない恋する乙女のものだった。
「ぐわぁぁぁぁんんん!!!」
この一言が効いたのか、マウテアは泣きながら走って行くのだった。
「…勝った」
エアリアは戦果に満足すると再びイチャつき始めた。
食べさせっこが気に入ったようである
ここから一部分あたりの文字数を減らしてもう少し見やすい工夫をしていこうと思います。行間詰めまくりはWebでは読みにくいかもしんないので(ll๐ ₃ ๐)
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今日はもう1話出しますw
20時頃の予定です๛ก(ー̀ωー́ก)




