「後悔の果に」その1
☆★☆★ ユイ
「はぁ」
外に出ると私はその場で座り込んた、最近一人になると溜息を吐く機会が増えたな、私さえ行っていたら可愛い子ども達を傷つけずに済んだのに私ときたら醜態を晒すことになってしまった。
「ハルカ・・・」
やっぱり私、向いてないよと言いかけたが歯を食いしばりなんとか漏れなかった。だがこの失態
はどう埋めようか・・・
私は気分転換に散歩でもしようとしたら背後にある玄関の扉が開きそこにはノアちゃんが歪な歩き方でやってくる。
「ど、どーしたの?怪我してるから安静にした方がいいよ?」
私の問にノアちゃんは顔色一つ変えずに言葉を返した。
「その、あまり寝付きが良くなくて――― ユイさん、少し付き合ってくださち」
あまりにも衝撃的で言葉を失った、まさかあのノアちゃんが私を頼るなんて思わなかった、しかも添い寝!?ご、ご褒美なのかな!?
「ノアちゃんがいいなら付き合うよ♪」
私はすぐにOKサインするとノアちゃんは少し恥じらった表情で私と一緒に病室へ戻ることにした。今は悩んでいる場合じゃないか、子どもを守らねばと使命感と喜びが入り混じり私は少しだけ複雑な気持ちになった。
☆★☆★ 病室 ノア
「ユイさん、ユカリさんの事考えてますか?」
ユイさんの手を引いて病室に戻ると少し浮かない表情していました。
「えっ、う〜ん。そーかもね」
ユイさんは微笑みを浮かべながら目を逸らした。
最近はユカリさんにお熱でしたから凹んでいるのが分かりやすくなっていますね。
「また何か失言でも?」
言葉を続けるとユイさんは今回の件について自分なりの意見を話してくれました、ユイさん自身を責め立てることが多くあまり良い気はしませんでした。
「なるほど……確かに一理はあります、ですがそれはユイさんが子どもが大好きな故のこと、何でもかんでも大人であるユイさんが責任を負う必要はありませんね」
「そうかな?お姉さん、なんか全然子ども守れていない気がして………」
曇天は晴れることなく荒れていく、そんなユイさんの握ると雲に差し込む光のように目を輝かせた。
「大丈夫ですよ♪ユイさんはもう充分過ぎるくらいに守ってくれてますよ」
「そ、そんな……お姉さん何も……」
稀に見るユイさんの表情は天真爛漫な笑顔が太陽に輝く人にとっては暗黒であり見るに堪えません。
「親がいない私達を住む場所や仕事、戦闘に体調管理に学問を与えてくれたのはユイさんじゃないですか」
「それは大人だからであって私の責務は・・・」
「大人でもここまで面倒見てくれる人は中々居ません、ユイさんの才能と優しさがあってこそ今の私達があるんですよでなければもうとっくに皆死んでますよ」
ユイさんは姉であり大人としての責務を深く重く考え過ぎている、本来ならユカリさんが寄り添ってすぐに解決してくださるのですが生憎今は病室で寝込んでしまっている、だから今は私が頑張るしか無い。
「ユイさん、少し休みましょう、ね?」
肩を掴むとユイさんは頷いてくれました、今日は私が添い寝する時ですね、傷は痛みますがユイさんには笑って欲しくて後回しです。




