「サマータイムメモリーズ・海編」その6
名残惜しいけど満足そうなレヴィアサンと私達は最後に皆で写真を撮った、不機嫌な顔のゆいゆいは私がめいいっぱい甘えるといつもの優しい笑顔で懐柔してから撮ったから私の新しい宝物になった。
それから別れた後、帰宅時間だとサナエちゃんが告げて私達の町へ戻ることにした。帰りはバスと電車を使って後半皆お昼寝タイムとなった。
「あいてて、技決めたら腕が曲がって戻らないなんて…………」
一時は皆パニックになったけど冷静なゆいゆいはなんと私の腕を更に捻じ曲げて骨を元に戻してくれた。正直痛すぎて叫びそうになったけど押し殺して我慢した、この程度なら強くなろうと無茶な依頼受けて腕切断したり脚切り落としたりしてその挙げ句負けて家族が助けてくれなかったら死んでていたとゆいゆいに釘を刺されたっけ……
当たり前のように切り落とすから内心怖かったけどこれが一番だと捲し立てられて異議する余裕も無かった。
そんな事を思い出しながら私はユーゴの隣に席に座って撮った画像をチェックしている。
「俺はそんなに痛くなかったけどな、無理するからだぜ?」
何で無傷なの?私は骨曲がったのに!やるせない気持ちを抱きながら画像を見ると可愛らしい皆の水着姿に混じって明らかにいかがわしい画像かチラホラ。
「ユーゴ君………これ…なに?」
プルプル手を震わせながらも質問すると真顔で答えた。
「これはユカリの太腿だな」
やけにドアップに肉肉しい肉と思ったら太腿か。
「これは?」
「これはユカリの脇だな?こっちがおっぱいにエロいと思った下半身姿勢だな」
段々怒りがこみ上げてきたけどまだ耐えられる。
「あっ、因みにノアとプレア、サナエ、アヤにアスカ、レヴィアサンのもバッチリだぜ☆」
そして何故誇らしげにエッチなものを見せてくるのかこの人は狂人なのかな?
「それにほら!極めつけのユイ姉のヌード写真!これはやべぇぜ?写真集出したら売れるんじゃねーか!?」
そして私の愛しのお嫁さんは更にアップ画像を見せる。どれもこれも“胸”が強調されて品性を疑う。
「ま、こんなもん売らねえーけどな!!人気になったら大変だしな!」
がはははと豪快に笑うユーゴ君に私は耳を千切るくらいに引っ張ってやった。
「今すぐ消しなさい」
私は脅迫まがいに言うもユーゴ君は屈しなかった。
「嫌だね!こんなドエロいもん消すくらいなら耳が千切れても悔い無しだ!」
この確固たる決意に私は半ば半分呆れてしまった、私自身あんまりスタイル良いとは思ってないから尚更恥ずかしい。私は仕方なく離してあげた。
「も〜節度は守ってよ〜」
「へへ、良いだろ減るもんじゃねーし」
「わ、私のなんか見ても面白くないよ?」
私の発言にチッチッチ腹立つとウインクする。
「ユカリお前は何も分かってねーお前の魅力は普通のJKよりも肉付けがいいのさ」
は?
「普通の一年なんてこんな太腿がむっちりしてんのはお前だけだぜ?」
理解不能、意味分んない。
「ええっと?それが私の魅力?」
「違うな、そこに変哲のない部品が魅力的な女を更に引き出させる!それがユカリとユイ姉のカップルってことさ!」
なるほど!確かにゆいゆいが私にだけ魅せる素敵な一面は私にしか知らない!つまり私が居ることで本来のゆいゆい―――― ん?
「つまり!馬鹿で無力で変哲のない間抜けの太腿しか魅力無しの弁当で言うとバランのような存在のユカリがユイ姉を付けることで更なる魅力を――――― あいでででで!!千切れる千切れる!!??」
改心した私が馬鹿だった、どうせ私はゆいゆいの付属品ですよーだ!!
「まーまーユカリだって初めに比べたら可愛いなったしエロくもなったぜ?」
「ふん!私を性的な目で見るなんて酷いよ!」
私の事なんか身体しか興味ない癖に!!
「それに話しやすいからユカリと一緒が一番楽なんだぜ?」
い、一番?そんなに………?
「他の女の子は?」
「それについては奴等は苦手だ、物腰柔らかな奴はユカリだけだし、他の奴等は堅苦しいからな〜あのプレアだって少し警戒してっからな」
それはユーゴ君の素行の悪さなのでは?第一女の子をエッチな目で見るのが悪い。
「ユーゴ君自身女の子をエッチな目で見てるから警戒されてるんじゃないの?」
私は冗談混じりに言うとユーゴ君は苦笑して首を振る。
「いや、最初はそーだと思ったんだけどよ……なんか違和感つーか後味が悪くてよ恐らく入ってまだ日が浅いからだと思いたいがな」
ユーゴ君はそう言って…窓を眺めた、そういった情報は耳にしても実際はそんな風には見えなかったな、ユーゴ君の勘違いだといいけど一応皆には然りげ無く警戒を解かせてみることにしようっと。
私は家族の写真をエッチなもの以外四枚ずつ頼んだらお金を請求して苛立つ心が再点火しそうになった。でも一応ユーゴ君の目的はお金稼ぎだから私は配慮した上で購入するこてにした。




