「覚悟の恋路」その8
☆★☆★ エインデ
「おっ、丁度良い」
俺はノアと愉快なガキ共から遠ざけると拠点とするパラソルが差してあるレジャーシートにもどるとそこには妖艶な姉さんが涼んでいた。
「あっ、ローグちゃんお帰り〜♪」
姉さんが手を振ると俺は返すことなく、近くに座る。
「ねーねーもうすぐお昼だからご飯にしよー♪」
アンタ普段腹減らないだろと突っ込みそうになったが奴等の為だ了承しよう。
「そうだな」
俺はアスカにでも頼もうとしたが姉さんは何やら誇らしげに水着を見せつけてくる。
「どーど?似合ってる?ユカリちゃんに大好評なの♪」
それはサクラが姉さんを好きなだけだろと言いたいが確かに姉さんの水着は似合っている。黒だとしたら悪くないがサクラの影響があってからかピンク色にしたのだろうな。
「とても似合っているな、流石姉さんだ (棒読み)」
「え〜〜もっと見てよ〜このフリルとかどう?このリボンは!?ねーねー褒めてー♪」
そんなガキみたいなことする必要あるか?これでも一応褒めたつもりだが姉さんはそれでも欲している、仕方ないベタ褒めすれば姉さんは照れて素になる筈、そして羞恥心と照れで逃げるからこの作戦で行くか。
俺は姉さんの背中を手繰り寄せると姉さんは忽ち赤面する。
「っ!?」
優しく背中を撫でて褒めまくれば完了だな。
「いつも可愛い姉さんが水着なんか来たら皆寄ってしまうだろう?」
「あっ、いや………その………お姉さんは……」
誇らしげな身体に触れるとピクピクしている。あの姉さんの面影はどこにもなく可憐でグラマラスな姉さんだけがそこにいる。腹を撫でてやるともう限界と言えるほど顔を赤く染める。
「ね、ねぇ…………駄目だよ??お、お姉さん………触れられるの苦手だから」
「知っている、もっといいか?」
普通の女性へと戻った姉さんの腹を触り、今度はどこを触ろうかと品定めをしていると姉さんは俺を退けて頭を沸騰させる。
「も、もぅ〜!!お姉さんを誂うのはやめなさい!!身体に触れるのはお姉さんもその気になってる時だけだからね?」
そもそもアンタにそんな気分があるのか怪しいがこれで面倒にはならないだろう。
「姉さん、素敵だよ」
俺は逃げ去る最後にこう告げると更に赤面する。
「ろ、ローグちゃんもカッコいいよ♪ありがとう、大好きだよ♪」
最後はちゃんと褒めると姉さんは赤面しながらも褒め返した、やっぱり姉さんは素直じゃない。サクラは本当に上手くやっていけるのだろうか?弟の観点からすると凄く不安だ、やはりお守りは必要そうだな。
面倒事の手間が省けたし、少しゆっくりするか、色んな奴から誘いを受けて疲れたな。飯の方は後でもいいだろう。




