表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻影道 第五巻    作者: SAKI
30/72

「覚悟の恋路」その6

 惚気話を聞いて早三十分、耳が痛くなるほどのユイさんの愛を語られゲシュタルト崩壊しそうになっていると浜辺に辿り着いていました。


「む?お前らか」


 そ、そこには!!ろ、ろ、ろ、ろ、ローグさんがいました!!!


「あっ、駄目だよ逃げちゃ」


 すぐさま蜻蛉返りしようとしたらユカリさんに阻まれ阻止されてしまいました。


「あ、あの!!私!」


 こ、こんな破廉恥な姿見られたくないと身体を隠してしまいました、パーカーなんか脱がなければ良かった。


「まだ私のゆいゆいが好きなところ終わってないよ?」


「貴女はいつまで惚気けてるんですかぁ!?」


 咄嗟に突っ込んでしまいましたがユカリさんはほえ?とアホ面をかましていたので逃げようとしたらそれでも止められました。


「あっ、ローグ君〜ノアちゃんの水着ど〜?」


 そしてあろうことか私の手を引っ張りローグさんに見せつけるように水着を晒しだしてしまいました。


「はうぅ」


 恥ずかしすぎて死にそうです、私は淫乱でどうしょうもない女だと思われたでしょう。こんな淫らな水着を見せつけるなんて!!ユカリさんには後でお仕置を―――――― 


「悪くないんじゃないか?」


 え?


「ノアのイメージカラーは緑色、種は明るめのほうがより一層ノアの魅力を引き出す。その上ノアは普段は大人しめのカラーを着込んでいるが肌を出して普段見られないものを見せるインパクトには誰もが驚きをみせるだろうな」


「えっと??つまり?」


 ユカリさんは小首を傾げながら質問すると一呼吸置いてローグさんは言葉に出す。


「俺個人だとギャップがあり悪くないと言ったところだな」


 顎に手を当てて当たり障りのないような言葉にユカリさんは不服そうに小首を傾げました。


「えっと…………んん??似合ってるってこと??それともローグ君以外だとよく見られないってこと??」


「聞き返すなよ」


「だって回りくどいよ!素直に言ってよ!!」


「言ったぞ?」


「っ?????」


 あまり理解の方が出来ていないみたいですが私にとってはこれほどに喜ばしいことに内心ガッツポーズしそうになりました。


 パーカー無しでもローグさんに好いて貰えるということは今度で、デートの時にでも新しい服とか着ても嫌われないって事ですよね!?


 プレアさんからギャップ萌えで肌を見せる作戦は成功みたいです!あの馬鹿でも使えるもんですね。


「え〜〜素直に褒めてよ〜〜!!私は!?私はどう?」


 するとユカリさんは駄々をこねてローグさんの腕を掴み甘えています。う、羨ましい!!


「お前は元から可愛いだろ?俺以外全員に好かれてるから評価なんて必要ないだろ?」


 なっ、普通に可愛い!?私には言ってくれてないのに!?ユカリさん、ユイさんというお嫁さんがいると言うのに浮気者め!!


「えっと、ノアちゃん?」


 私は半分妬みでガン飛ばしてしまいユカリさんは何かに気付いたのか私の背中を押しました。



「ほ、ほら!ローグ君と遊んでみようよ!ノアちゃんなら出来るから!」


 ちょ!?なんか急に逃げようとしてません!?そんなに押したら!


「きゃっ!」


 砂浜に足を取られた私はバランスを崩し、倒れそうになるその時、ローグさんが助けてくれました。

抱きかかえられるように助けられると私は一気に頭が沸騰して胸を押し当てていることに気づきました。


「大丈夫かの―――――― 」


「ひゃわわわわ!!!ごめんなさいです!!」


 瞬間私は頭に血が登り、拒絶反応を起こして物凄い力でローグさんを突き飛ばしてしまいました。 

私みたいな汚らしい女に触れるなんてローグさんが穢れて可哀想です!!


「の、ノアちゃん落ち着いて!?大事な人突飛ばし――――― 」


「ぎゃあぁぁぁぁ!!来ないでくださぁぁぁいい!!」


 パニックを引き起こした私はもう落ち着くまでユカリさんを何度も突き飛ばし、最悪なことに怪我までさせてしまいました。


 それでもユカリさんは私の事を何度も落ち着かせようとしてくれたみたいですが、最後はプレアさんの脳天チョップに無理矢理鎮められました。


 最悪です、こんなことしてるから皆さんに嫌われると言うのに・・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ