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幻影道 第五巻    作者: SAKI
29/72

「覚悟の恋路」その5

☆★☆★ ノア


 久々に動くと汗が沢山出てきてパーカーを脱がないと死んでしまいますね、私はパーカーを脱いで私達の拠点となる場所へ戻ると何やら騒がしい。


「だからアンタは乳房だけでかいのよ!このゴミ女が!!負けたくせにネチネチすんじゃないわよ!」


「ユカリちゃんが可愛いから負けたの!!アンタみたいなババアに負ける私じゃないわ!!」


 またレヴィアサンとユイさんが炎天下の中苛烈に喧嘩してます、アヤさんは二人の揉み合いに何を考えてるのか恍惚としています。


「はぁ」


 そして呆れるユカリさん、私はそっとユカリさんに近寄り声を掛けてしました。


「何があったのですか?」


 ユカリさんにそう告げるとユカリさんは経緯を説明してくれました、ただの些細な喧嘩みたいです。


「止めないのですか?」


「面倒くさいからいいや、それよりノアちゃん。少し歩かない?熱中症で少しダウンして休んだら少し良くなったし」 


 私はユカリさんの思うままに歩みだすと先ゆくユカリさんの背中を見ると水着の紐が緩んでいることに気付きました。


「ユカリさん」


 私は急いで駆け寄り紐を直すとユカリさんからお礼を言われました。


「ありがとう♪」


 柔らかな笑顔に私は少しときめいてしまいます、ユカリさんの笑顔が好き、物腰柔らかで私のお願いは何でも聞いてくれる可愛い妹です。


「いえいえユカリさんの可愛い身体を晒すのは嫌なので」


 ただでさえ看板娘として大人気のユカリさんがナンパなんかされたら私その人をブチこ―――― 殴ってしまいそうなのでユカリさんの肌は守らないと!


「えへへ、ありがとう♪」


 世辞だと思われましたかそんな謙虚なユカリさんも好きです。


 日差しに晒されながらも少し歩くと不意にユカリさんが声を掛けてきました。


「ノアちゃんってさ“好きな人”居るよね?」


 瞬間私は心臓を高鳴らせてしまいました、冷静になろうとしても一度高鳴った心臓はすぐには戻りません。私はあわあわと頬を熱くしながら弁明しようとします。


「わ、私ですか!?ま、まだ出来てないというか!勿論彼氏は募集中ですが!!」


 嘘です、想い人は決まっている。筈なのに私は居ないと口籠るような形で弁明した。


「嘘だね♪ノアちゃん、ローグ君といると幸せそうな顔するもん」


 しかも見抜かれてた!?私って顔に出るタイプなのでしょうか!?


「分かりやすくですか?」


「うん、顔は無表情だけど耳が赤くて嬉しそうだったよ?」


 私は赤熱化した頬が爆発し頭から湯気か立立ち昇る、バレてないと思っていたのに!!あのユカリさんごときに!?


「まさか低能馬鹿のユカリさんに看破されるなんて・・・・恥ずかしい限りです」


「ノアちゃん、前言に馬鹿二重にしたでしょ!」


「だって馬鹿じゃないですか、エピソード沢山掘り下げましょうか?」


「・・・やめてくださいお願いします」


 ユカリさんは私には勝てない、分かってはいますがこの人に看破されるが仰天でまだ驚いています。


「うぅ、でも折角好きな人がいるのに水着見せにいかないのは勿体ないような」


「いいんですよ、私はコツコツ地道に頑張りますから。私体型あまり自信無いですし」


 私の体型は良くも悪くも普通だと思いますがユカリさんは何やら嫉妬しているような。


「それで自信無いの??」


 再度私の体型を確認するユカリさん、凝視する目で見つめると私はユカリさんとの体型を見比べてみました。


 私は全体的に脂肪が多いのかサナエさんより少し下の肉感が多い、それに対してユカリさんは出るところは出ていて引き締まってる場所はむっちり仕上がっていて大変羨ましいです。


「ゆいゆいに比べればまだまだだけどノアちゃんも充分むっちりしてると思うけど・・・?」


 あの人は出るところが出過ぎなのに対して力を入れれば力瘤が出来るほどのナイスバディ&ムキムキな女性なのであれは論外です。


 いつも力抜けていて皆から太ったとかツンツン馬鹿にされていますが本当はユイさんって体脂肪率??が五%で激痩せしてるらしいのですが私は敢えて言いません。


 恐らくそのせいで病気になりやすい体質だと思いますがユイさんはぶっ倒れようが高熱だろうがお構いなしに仕事しているのでユカリさんから高い頻度で検査されています。


「ユイさんは論外です、あんなグラマラス体型普通じゃ無理ですよ」


 確かにねと何故か誇らしげなユカリさんはユイさんの惚気話を聞かされる羽目になりました。武勇伝とかそんな話をされましたが興味ないので聞き流すことにしました。

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