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幻影道 第五巻    作者: SAKI
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「火薬と血と」その1

 デート当日、ユイさんから緊急連絡をされまさかほデートは中止になってしまいました、アリアンロッドさんからユイさんにおねだりして調査して欲しい洞窟へと行くことになりました。


 場所は風星の最近発掘場として利用されている場所には魔石と呼ばれる鉱物が湧き出るくらいに発掘されていたのだがそこは凶暴な魔物の住処だったらしく従業員が何人も殺害され食い殺されてるという内容で私達にとってどうでもいいことでユイさんも一度は断ったが何度もおねだりしてユイさんを懐柔してまで対価を払ったとか・・・あの採掘場はそれほど貴重な資源だとお見受けしましたが何故私とボブカットの茶髪でルビー色の美少女ユカリさんと黒い瞳で焦茶色のロングストレートヘアーのアヤさんで行くことになったのでしょうか?


 その理由を聞いたら呆れる程の言葉が返ってきました、ユイさんとサナエさんは暗い所が苦手で行きたくないと・・・張り倒してやろうかと拳を握り締めました。ユカリさんも呆れて言葉が出なかったと、私達は仕方無くそのメンバーで行くことになりました。


 初めてのアヤさんとの共闘、非戦闘員だって言ってましたが大丈夫なのでしょうか・・・


☆★☆★ 魔物採掘場


「ここが入口?」


 アヤさんの問に私が頷く、特段大きくは無いが中に入ると坑道となっていて道が舗装されている。中は真っ暗で持参したランタンの明かりを頼りに進むことにしました。


「あっちの方が近道かな?」


 道が二つに分かれているとユカリさんは道が細く、狭い場所を興味本位で潜ってしまった。


「ゆ、ユカリさん、単独行動はめっです」


 壁と壁の隙間が狭いから横移動で歩くと胸がつっかえるギリギリで通れました。道も近道みたいでアヤさんが通れればと思った矢先の出来事。


「あう!」


 アヤさんの大きい胸がつっかえて身動きが取れなくなってしまいました、ユイさんの次に大きいお胸の持ち主であるアヤさんには無理難題でした。


「痛、うぅ………ごめんなさい」


 アヤさんが通れないと分かると私達は諦めもう一つの道へと行くことにしました。


「私、初めて漫画みたいな冒険してるかも!」


 歩き続けているとユカリさんは周りをキョロキョロしている、確かに私達はこれまでの戦いで廃れた施設での戦闘が多い為こういった探索や冒険といった浪漫溢れるものはありませんでしたね。


「こういうのって魔物とか倒して進めそうなのに何も出て来ないね?」


 武器を構えても一向に出会わないで先を進まうと速歩きで探索をしているとユカリさんの足元から奇妙な音が聴こえた。


「ほえ?」


 その音は無音な坑道に響き渡り、カチッと何か起動したような音だった。私は一旦警戒すると目の前から猛スピードで飛んでくる何かを見つけユカリさんを突き飛ばすことで躱すことが出来ました。


 壁に突き刺さったような壁にランタンを照らすとそれは紛れもなく矢じりが刺々しく作られた特殊な矢でした、もし刺さっていたら引き抜くと同時に肉を抉ることになったでしょう。


「うぅ………いきなり突き飛ばすなんて酷いよぅ……」


 咄嗟に突き飛ばしたユカリは鼻血を流しながら私に怒っている、強く突き飛ばしてしまったのか流れるように血が流れていて私は謝罪と手当を施そうとしたら私の足元でまたスイッチの音が鳴った。


 私は一瞬の気の迷いで躱そうか魔法で吹き飛ばそうと取捨選択をしていると今度は三本も飛んできて私の身体に突き刺さってしまいました。


「ノアちゃん!!」


 アヤさんは顔面蒼白で倒れ込む私を両手で支え、ユカリさんはパニック状態になって慌てて私の突き刺さったような矢を引き抜こうとしてしまった。


「ゆ、ユカリさん!やめ―――― 」


 私は止めるように指示を出しましたがパニック状態のユカリさんは言うことを聞かずに無理矢理引き抜いてしまった。


「ががぁぁぁ!!!」


 矢じりに返しが付いているのか肉が引き千切れる感覚と引き抜こうとした場所が心臓辺りの胸部で私は絶叫した。肉が抉られもし心臓直撃だったら絶命していたことでしょう。場はパニック状態でユカリさんは謝罪する中、アヤさんだけは冷静にだったお陰で私達は最悪な事態を免れました。ここはどうやら悪意のあるトラップの道だと言うことは分かりました。

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