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勇者の死霊術  作者: 山本さん
第四部
176/212

地竜遺跡 探検隊の記録

 地竜遺跡 探検隊の記録……と思われるもの

 著者不明


 地底国、地竜山脈の腹部に当たる、人類未踏破の遺跡に

 女神期819年13月3日、ドワーフ8人で突入した。


 地竜遺跡は臨界として有名だ。地上の1分が一秒で過ぎたり、逆に地上で一日しか経っていないのに体感は一年経っていたりする。いわば、時空が歪んでいる。

 今回の探検では、臨界に入る直前までの地図作成も兼ねている。


 体感、女神期819年13月4日。

 未発掘の魔石の鉱脈がちらほらと見受けられるが、魔の汚染が強い。

 地竜遺跡に住まう魔物に苦戦し、2人の仲間が途中離脱せざるを得なくなった。しかし、ここで止まる訳にはいかず、6人で探索を続行した。


 体感、女神期819年13月5日

 地竜遺跡の中腹ぐらいまで来ただろうか、瘴気を確認。瘴気用の装備をつけて奥へ進む。


 体感、女神期819年13月7日

 隊員の一人が子供の泣き声が聞こえると幻聴を訴え始めた。


 体感、女神期819年 13月 9日

 子供の泣き声が止まない


 たいかん、めがみき 819ね ん

 まずい まずい まずい

 


 あおい りゅう けっし ょ う


 ・・・ここで手記は終わっている。



「信憑性もないこんな手記が欲しいのか?」

「面白そうやん」

 闇市で、猫型の獣人コレットはその手記を買った。

「オイラ、幽霊の類とか信じん性質やし」

「獣人があんまし魔を吸うと魔物になっちまうぜ」

「そんときはそんときやろ」


「それにこの、青いオリハルコンって奴にな、オイラの髭がビンビン反応すんねん。

 これは大ネタやってな」と、言って、コレットは風化してぼろぼろの手記を言い値で買い取った。

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