精霊の宴 その1
第1回精霊の宴と書かれた垂れ幕が、大きく掲げられている。
武道大会は、そう言う名前に決まったらしい。予選は各地で行われた。今回は、サーバーを一時的に繋げて、どこのサーバーからでも、どこの国からでも参加できる事になった。
VRゲームの管理、時間帯の問題から世界共通と言うのは現状実現していない。
今回、時差は当然あり、日本基準で参加できることを条件に、国際大会となった。
なお。先日封切された映画の第一弾は好評だった。荷物持ち事件を中心とした、一連の出来事の前半部分が綺麗にまとめられていた。
ただ、そこに俺の出番は無い。オリオンや、黒姫、13と言う人を中心に、強欲の商人が暗躍する形の物語になっていた。
これをまとめた人は、かなり凄い。最後は、13が荷物持ちを失い、闇落ちした場面で終わっている。
第3者視点で見る形式だけど、専用VRシアターでの視聴は、ゲームのログイン状態を体験でき、臨場感と、迫力が凄かった。
フルダイブドラマは、今まで色々と作られているけど、これだけ高評価をたたき出した作品は無い。
次の作品だと、俺は主役級の扱いになる。基本的に実際の場面の編集だが、必要に応じて撮影もした。
特別にと言うことで、よるに会えたのも嬉しかった。
会場にいると、色々な所から視線を感じる。
映画のこともあるし、先日の大絶海の世界大会の事もある。ある程度有名になったと言う感じはある。
色々とトラブルも増えたけど、プロとしてやっていける道筋が出来たと思っている。
「それでは、決勝トーナメントのメンバーを紹介します!」
有名声優が声を当てているアバターが、会場の中心に出現する。
「先日までの、ペア戦、チーム戦とは違った、個としての最強を決める大会のオオトリ。最終トーナメント16人の選手の入場です!」
俺は、カイと組んでペア戦に参加していた。ここでは、精霊武装をお互いが封印して戦った。カイも、粉の期間の間に精霊と契約している。
結果は、総合2位。黒姫と白姫のペアに僅差で負けた。白姫は個人戦に参加していないのが残念だ。
「まずは、ギルドシルバーファング代表、戦うもふもふ、もふもふさん!
白熊の獣人が登場する。パワーファイターだが、素早い攻撃に定評がある。
「アメリカ期待の星、白虎さん!」
大絶海の時にあった、アメリカの人だ。こちらも獣人で、虎の獣人だ。ちなみに、女子大生らしい。
「火器大好き人間、ガドリング大佐!」
軍服風の姿の青年だ。重火器使いとして有名だ。
「この組み合わせは因縁か?新撰組のカイさんです!」
新撰組隊士服のカイが現れる。ギルドの名前、結局新撰組になった。色々と使われている名前なので、問題はないらしい。
「帝国の騎士、ランスローさん」
こちらは、西洋の騎士だ。ギルド銀河帝国の実戦部隊のTOPらしい。
「戦うレスラー、クラッシュさん!」
プロレスラーで、修行のためにVRゲームに参加している有名人。
「遠距離の鬼、13さん!」
闇落ちしたことで有名な人だ。今は、反転して光の戦士になっている。
「1人で大丈夫?D-1さん!」
情報屋のD-3さんとチームを組んでいる人で、剣の達人だと思う。
「世界一の、可能性、ワールドエンドさん!」
いかにも、中二病という要素を凝縮した少年がいる。眼帯に、悪魔の羽、猫の耳に、龍の尻尾。
格闘ゲームの色々な種目で1位を取ったことのある有名人だ。ヨーロッパのほうの人らしい。
「黄金の破壊姫、黒姫さん!」
金色の鎧姿の黒姫がやって来る。彼女の精霊武装だ。オージョというギリギリの名前を名乗っていた。
巨大な鎌を振り回す、死神だ。
「レーザーの魔女、さくらさん!」
一時期、上位を占めていた魔砲使いは、精霊武装の登場で数を減らした。彼女は、残っている数少ない魔砲使い。すぐれたPSで、プレイヤーの上位に残っている。
「古武術を極めた男、八雲さん!」
忍者姿の青年だ。古武術の使い手として有名だった。
「運を極めた少年、ラッキーさん!」
派手な衣装の少年が登場する。運を高めて、クリティカルを連発できるらしい。実際の数値だと、俺のほうが上だから、PSを運と言うことで誤魔化しているのか、リアルラックが高いかのどちらかだと思う。
「重装を極めた男、長門さん!」
重厚な鎧で身を包んだ男だった。巨大な盾を持っている。意外と素早いと言う評価もある。
「2代目猫使い、オリオンさん!」
先日、猫使いにジョブチェンジしたオリオンだった。最近は、一緒に訓練とかしていて、結構仲が良い。初戦の相手になる。
「爆発しろ、シュガーさん!」
会場で、爆発しろコールが起こる。掲示板の出来事から、俺の愛称みたいな物になってしまった。
巨大なボスの攻略で、サテライトエネルギーをチャージしたバスター砲を使った時、大爆発が起きて塔を破損させ、その名前が広がる一員ともなっていた。
「以上16選手がトーナメントで戦います」
精霊王との勝負は、このトーナメントが終った後、特別試合として組まれてい
名前を呼ばれた順に、試合が組まれている。俺とオリオンの試合は1回戦の最後の試合だ。
大会前の説明や、スポンサーの紹介が行われる。色々な人の視線を感じる。
じわじわと、テンションが高まる。速く試合がしたい。一緒に訓練したその成果を、みんなに見せたい。
精霊の宴は、こうして始まったのだった。
いつもより、時間が遅れてしまいました。
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