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火を噴く猫の鎧 その4

「なるほど、それは興味深いですね」

 猫の穴に戻り、メカニックに迷宮での出来事を話す。

 武装は解除して、ティアは隣でくつろいでいた。

「少し、形状を変えましょう」

「どれくらいかかる?」

「時間なら、すぐに終りますよ。そのアイデアは、既にあったので」

「流石だな」

「浪漫兵器は、色々とデザインしていますよ」

「列車砲とかも?」

「流石に、個人の装備で可能な物ですよ」

「パイルバンカーは?」

「ありますよ」

「あるんだ・・・」

 作業をしながら、雑談をする。

「こんな物もありますよ」

 歪な形の、銃だと思うものがテーブルの上に出現する。

「最も古い銃です」

「いいのか、これ?」

「試しに作ったものですよ。運営からはギリギリアウトとなりました」

「これって、右腕を切断しないと装備できないよね?」

「それが、アウトの原因です。外付けでは、意味が無いですから」

「拘るんだ」

「当たり前です。シュガーはこれが何か知っているのですよね?」

「勉強したからね」

「高速学習ですか?」

「もったいないけど、それしか時間が無いんだよ」

「このご時勢、当たり前とは言え、時間の使い方が難しいです」

「その通り」

 高速学習とは、VR空間を使った学習法のひとつ。フルダイブは2倍速が限界だけお、一部の意識だけだと、最大16倍の処理が可能になっている。映像を見るだけ限定で、1時間に16時間分の映像が見れる。

 一日2回までが限度で、かなり過酷な負担がかかる時もある。

「連接剣もあるのか?」

「ありますよ。そう言えば、こういうのもありますよ」

 銃らしきものが消え、一振りの刀が現れる。

「これは?」

「液体金属で出来た刀身を持つ刀です」

「それって、まさか・・・」

「解りますか?」

「っく、この機能は欲しい。星の太刀では無理なのが残念だよ」

「主、それは聞き捨てなら無い」

「形状変化、出来るの?」

「・・・やってみる」

 ティアが、星の太刀を持つ。にゅーーーとうなりながら、何かを送り込んでいる。

「出来た」

「出来たのか?」

 星の太刀を受け取る。特に変わった感じは無い。

「こっちも、準備できたよ。折角だから、試してみるかい?」

 設定が終ったみたいで、メカニックが戻ってくる。

「そうだな、一年迷宮郡の残りを攻略するついでに、試してみるよ」

「ここで、一度見せてもらってもいいかな?」

「それも、そうだな。不具合あったら調整してもらえるか」

「折角だから、模擬戦をしてはどうかな?」

「カイとか?」

「色々と、秘密にしたいとは思うけど、カイの装備の確認したいんだ」

「そう言うことなら、お願いしよう」

 お互いに、新装備なら情報を外に出す事は少ないだろう。

 話し合いの結果、お互いに秘密にするという条件で模擬戦をすることになった。


「武装、星の太刀!」

 

 新しくなった、精霊武装の状態を確認する。

 頭は兜をかぶっている。余計な飾りの無い、シンプルなデザインだった。

「この角は?」

「隠し武器、その壱」

 一本の、角がある。とっさの時に、刃となり相手を攻撃できるらしい。

 口周りは、フェイスガードで覆われている。

「ほら、あの魔法使う時、カッシャッて音を立てて開くギミックを搭載してみたよ」

 との事。フェイスフラッシュの効果が上がるらしい。

 火を噴く猫の鎧は、ほとんど変化が無かった。ただ、噛み付きと言う能力が増えている。

 咆哮や、火を噴く事は今まで通りできる。

 後、猫の額の部分に宝玉らしい物体が増えている。金色の宝玉で、星の力を受け取る場所らしい。

 ここに命中させないと、エネルギーの充填はできないと言う事になった。威力がありすぎるので、多少の制限は仕方ないだろう。

 両腕は、手等の部分に爪がついた。これは射出できる。ワイヤーがついているから、色々と使い道がある。

 両肩に、巨大な特殊な装置が取り付けられた。今回の改良の目玉といっている。

 爆発魔法を使った、推進装置になる。可変式で、展開すれば6個のバーニアが作動する。某試作2号機を参考に、若干和風にアレンジしてある。

 両腰に、魔導銃が装備される事になった。銃のデザインも変更され、ハンドガンよりも若干大きくなっている。

 マガジンが無くなり、エネルギーチューブで、鎧に接続されている。

 足にも爪がついた。それ以上に凄いのは、細かい移動の調整が出来る事。指の動きで微妙に前進とか、すり足も違和感無く出来る。これは凄い。

 背中にも、変化がある。

 腰に銃を装備したので、刀は背中に背負う形になる。とり易いように、自在に動く工夫がされている。

 星の太刀が、進化したので、これひとつで充分となった。

 後は、バックパックが追加された。2本の大型銃を装備した、中型の背負子の形をしている。足軽が背負っているような見かけだが、爆発魔法を、推進装置として使うには充分な出来だった。

 大型の銃は、星のエネルギーを使う時に展開する特殊な武器になる。

 全体的に、重量があり、長時間装備していると疲れる。時間制限は無いけど、中の人を考慮すると、限界が出来てしまった。

「中々、素敵な格好ですね」

「そっちは、あまり変化が無いのでは?」

 やって来たカイの姿は、あまり変化が無い。新撰組の格好だった。

「中身は、別ものですよ!」

 刀を抜いて、構える。

「なら、試してみるか・・・」

 こちらも、星の太刀を抜き中段で構える。

「先手は、もらいます!」

 鋭い切り込み。予測できていたので、それをかわす。

「もらいました!!」

 振りぬいた刀が、変化する。

「連接剣かっ!」

 鞭のようにしなり、軌道を飼えながら襲い掛かる。

「加速!」

 爆発魔法を使い、ブースト効果で突撃する。迫り来る剣を、ギリギリで交わす。

「まだまだ!」

 連接剣は、意思があるかのように、こちらに迫ってくる。

「咆哮!」


 にゃ~~~~~


 咆哮を使う。猫の鎧から、気の抜けた声が響く。

「あうあう」

 それを聞いた、カイの力が抜ける。張り詰めた場面を、壊す力があるので、連接剣の勢いが止まる。

「面っ!」

 ブースターを調節して、正面に回りこんで面を打つ。これで、勝負は決まるはずだった。

「甘いですよ」

 カイは、その一撃を鉢がねで受けていた。感触からスキルが発動した気がする。無理矢理、軌道を変えられた感じがするので、即死判定を無効化するスキルかもしれない。

「回数制限は?」

「一度だけです」

 正直に、教えてくれる。

「これに、頼るつもりはありませんから」

 連接剣を、元の状態にもどいて、再びこちらに構える。

「なら、こちらも奥の手を見せよう」

 あれが、奥の手か解らないけど、こちらも出来る事を試したい。

「星の太刀、斬星刀モード」

「にゃーっ!」

 刀に宿る、猫の声が聞こえた。

 刀身が延び、巨大な刀になる。星をも斬る刀で、斬星刀と名付けた。

「いざ、参る!」

 上段の構えから、一気に斬りかかる。

「そんな巨大な刀、避けるのは簡単です」

「それは、どうかな?」

 流石に、振り下ろした刀は、カイにかすりもしなかった。

「大技の後は、すきだらけです!」

「うりゃぁぁぁ!」

 横にかわしたカイ目掛け、斬星刀を振りぬく。両肩のブースターを調整して、高速で回転する。

「あれ?」

 その一撃は、カイをあっけなく切断してしまう。

「我に断てぬものなし!」

 刀を戻して、血糊を払う真似をする。

 新しい装備は、中々の出来だと思う。

 大会に向けて、準備は良好だった。

 補足

 カイのスキル 光る風 女性が新撰組隊士の格好をすると取得(鉢がねが必須)

 即死判定の攻撃を、一度だけ鉢がねが防いでくれる。


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