表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/72

火を噴く猫の鎧 その3

「何故ここに?」

「これが仕事だからだよ」

 迷宮の管理人は、今までと同じ人だった。つまりは、精霊の王様。

「どの迷宮に行くんだ?」

 今まで同じ態度なので、裏があるのかと疑ってしまう。

「安心しろ、ここでは何もしない」

「他の場所で、何か仕掛けてくるのですか?」

「それは、まぁ、色々とあると思ってくれれば良い」

「わかりました」

 話しても、教えてくれないだろう。時間を無駄にしたくないので、行き先を告げる。

「一年迷宮郡?」

「俺たちがそう呼んでいるだけ。睦月に行きたい」

「了解」

 精霊の王は、普段どおりに仕事して、俺たちは迷宮へと移動した。


 睦月から始まる12の迷宮。季節ごとの魔物が徘徊していると聞く。

 難易度は、中程度で、ソロで何人も制覇している迷宮だ。

「敵が、変わった?」

 情報だと、ここにいるのは雪兎シリーズがメインで、雪だるま将軍がボスと言う事だった。

 目の前には、白い人型のゴーレムがいる。

「強さは、それほどでもないか・・・」

 ゴーレムは、良く見れば核の場所がわかる。それを狙って、破壊すれば一撃で倒せる。

 ただ、その場合魔石のランクが落ちる。核を攻撃せずに、他の場所を破壊すれば、魔石のランクは上がるけど、手間がかかる。

 目標は最下層なので、ゴーレムは最短で倒していく。

「主、後ろ」

「任せた」

 精霊武装状態だと、ティアは一体化しているので念話が出来る。ダイレクトに情報が伝わるので、後方の警戒を頼んだら、前と後ろが同時に見える不思議な感覚になった。

 なれないと危険なので、視野を分割して、後ろ方面はティアに任せ、何かあったら教えてもらっている。

「星の力を試してもいいかな?」

「勿論、これは主のもの」

「使い方は?」

「まずは、星を感じるの」

「この迷宮で?」

「出来ない?」

「やってみる」

 夜空に輝く星を、イメージしてみる。迷宮は、地下にあると思う。転送装置で移動しているので、正確には不明だけど、塔は上に、迷宮は下に進む。

 思い返せば、星をじっくり見たのはいつの事だろうか?

 プラネタリウムで、凄くきれいな景色を見た事はある。VR宇宙旅行で、擬似宇宙空間を旅した事もある。

 大絶海は、宇宙世戦うゲームだけど、星をじっくり意識した事は無い。

 それなのに、何故、ティアの事を星と思ったのか?

 それは直感だった。

「身近にありすぎて、外に意識を伸ばすのは無意味?」

 すぐ側の、ティアを意識することで、星のエネルギーみたいな物を感じた。

「大正解。精霊を感じれば、それは力になる」

「そうだな、これなら夜明けが来ても、俺には見える!」

 自分の中の星。それを通じて、外に広がる宇宙の星を感じた。気のせいかもしれない。それでも、ここに星はある。

「精霊力の充填完了」

「精霊力?」

「魔力の、精霊版だと思えばいいよ。この、鎧、精霊力で能力を開放するみたい」

「メカニック、どこでこんな技術を得たんだろうな・・・」

「主、考えるのは後。敵が来た」

「了解」

 鎧の機能は、まだ完全ではない。お試しとして、火炎放射が出来るらしい。

「猫の炎!」


 にゃ~~~~~~!


 少し、気の抜けるような可愛らしい鳴き声と共に、鎧の猫の口から、炎が噴出す。

「ぎゃぁぁぁぁ」

 その直撃を受け、白いゴーレムは溶けていく。

「威力は結構あるな・・・」

「まだ、敵が来るよ」

「なら、燃やし続けるだけだ!」

 そのままの状態を維持して、次々と敵を溶かしていく。どうやら、白いゴーレムは雪の人形らしく、次々と消えていく。

「なるほど」

 炎を出しながら、精霊力の消費量を確認する。徐々に減ってはいるけど、ティアから次々と補充されている。

「力を、貸して」

 ティアが願うと、空の星々からもエネルギーが集まってくる。

「これは、あれだな」 

 天から一筋の光がやって来る。

「主に、力を・・・」

「任せろ!」

 その光を、猫の額で受け止める。

「丁度良い、これを使わせてもらう」

 背中に背負っていた大筒を構える。これに爆発魔法を使う予定だったけど、普通に武器として使おう。

「サテライト・ランチャー!」

 通路を埋め尽くす光。

 純粋なエネルギーの塊が、敵を飲み込みながら通過する。壁に直撃して、そこから爆発が起こる。

「凄い威力だな・・・」

 その衝撃は、フロア全体にいきわたり、敵に大ダメージを与えた。

「威力の代価は、これか」

 その一撃で、大筒は壊れてしまった。


>新しい称号を得ました


 何かを、踏んでしまったらしい。


・炎の男 空からの力を受け取った証。サテライト攻撃が可能になる。

・女神の歌 星を感じた証。時間に関係なく星の力を得られる。

 

 微妙な名前の称号だった。炎の男って、関連が気づきにくいけど、一連のやり取りを思い出すと、彼の事だろう。

 昔のアニメに関して、称号の影響があるからと色々と見ているけど、狙っていると難しい気がする。

 何気なく直感で行動したほうが、手に入るのかもしれない。


 ティの協力もあり、迷宮の攻略は短時間で終了した。

 6個の迷宮を攻略した時に、おまけで魔石が追加でもらえた。

 これで切り上げるのは、もったいない気がするるけど、先にメカニックと合流しよう。

 魔石を渡せば、この鎧はは強化される。

 その後で、残りの迷宮に挑戦しよう。 



もしよろしければ、ブックマークや評価をしてもらえると嬉しいです。

ポイントを入れてもらえると、励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ