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みんなの希望 その1

「いちっ!」

「いち」

 道場で、素振りをする。

 今日は、D-3との打ち合わせの日だった、

「にっ!」

「に」

 俺が素振りをしていたら、予想通りほむらがきて、一緒に素振りを始めた。

 ・

 ・

 ・

「199っ!」

「ひゃくくじゅき!」

「200」

「ぬひゃく」

「お疲れ様でした」

「おつかれた」

 すぐ隣で、竹刀をまねて振る。そのしぐさは結構可愛い物だった。

 疲れたみたいで、横でぐったりしている。

 微笑ましい光景だけど、見ていると、なんともいえない気持ちが心の底で蠢く。

「この子は、誰ですか?」

 道場に、カイがやって来た。許可無くここまで入れるのは、今のところ彼女だけだ。

「新しい、荷物持ちだよ」

「そうですか?真っ赤で、可愛い子ですね」

 彼女には、よるの事は詳しく教えていない。禁則事項に含まれる可能性があるので、しばらくこれないと伝えてあるだけだった。

「この後、知り合いが尋ねてくるから、練習はその後でもいいかな?」

「大丈夫です。その間、この子と遊んでいてもいい?」

「この子も、出来れば話の間いて欲しい」

「そうですか?仕方ないです。少し、買い物に行ってきますね」

「だったら、この子に似合いそうな服、あったら買ってきてもらってもいいかな?」

「サイズは?」

「新世界の服は、フリーサイズだから、問題ない」

「種族は?」

「種族?」

「あれ?先輩知りませんか?種族ごとの特徴があるので、確認したほうがいいですよ」

「あ、獣人だとしっぽ穴が必要とか言うのかな?」

「そうです。エルフ用の、着る時に耳の引っかからないシャツは、大ヒット商品ですからね」

「その工夫、必要なのか?」

「必要らしいです。私達旅人は、メニューからの早着替えが出来ますけど、現実みたいに不通に着替える事も出来ますから」

「そうなのか?」

「試した事無かったですか?」

「無かった・・・」

「それで、この子の種族は?」

「一応、精霊だと思う」

「精霊ですか。何の精霊かわかりますか?」

「流石に、そこまでは解らない。何か関係あるのか?」

「服に、属性の着いたものがあるのです。可愛い服だけど、火属性の毛皮から作ったもので、耐火スキルもしくは属性がないと着れないということがありました」

「そこまで、こだわらなくてもいいけど?」

「もし、何かぐっと来るものがあったら、困るじゃないですか!」

「多分だけど、火関係じゃないのかな?」

「赤いからですか?」

「赤いから」

「???」

「ほむらは、属性ってわかる?」

「???}

 どうやら、通じていないみたいだ。

「精霊は、まだ勉強中と聞いている。たまに通じない事があるんだ」

「なら、仕方ないです。頑張って、探してきます」

「そうだ、ついでにこれをどこかで売って来てくれないか?」

「何ですか?このまがまがしい仮面は?」

「なぜか大量にドロップして、処分に困っているんだ」

「呪われそうですから、1枚だけ売って来ます。後は先輩が自分でやってください」

「まぁ、そうなるよね」

 嫉妬の仮面の処分、頼もうと思ったけど、1枚が限界だったらしい。

 カイが買いものに行くとすれ違いでD-3がやって来た。

「中々、凄い拠点を持っているんだね」

「偶然、手に入れただけです」

「シルバーファングの拠点を?」

「知っているのでは?」

「細かい経緯までは、謎のままだね」

「そうですか」

 道場ではなく、和室へ案内する。

「あの岩は?」

 中庭に設置してある精霊の岩を見て、D-3が聞いてくる。

「精霊の岩だけど?」

「精霊の岩?」

「あれ?ご存じないのですか?」

「はじめて聞いた」

「普通に、この町で売っていましたよ」

「何か、効果はあるのかな?」

「それが、解らないんですよ。精霊関係の物、色々と集めた結果です」

「精霊関係?」

 俺が、精霊というと、D-3の表情が変わった。

「君は、そのために俺を呼んだのかな?」

「そのつもりです」

 室内に、重苦しい空気が漂う。

「やってきた!」

 その空気を壊すように、ほむらが乱入してきた。お客さんが来たから、待っているように言ったのに、駄目だった。

「やって来たじゃない。どうしたの?」

「誰かが、見てる」

 そう言って、外を指差す。

「お客さんの、仲間が見ているだけだから、大丈夫だよ」

「そなの?」

「そうなの。すみません、外のお連れの方も、呼んで貰ってもいいですか?」

 D-3は、1人で行動していない。仲間がいるのは、先日判明している。狙撃手というか、遠距離から見ている誰かがいる。

「そ、それはかまわないが、と言うか、解っていたのか?」

「先日、誰かが狙撃してましたからね。何となくですが・・・」

「あいつらは、基本表に出ない事になっている。すまないが、勘弁してもらいたい」

「それなら、仕方ありません」

「そ、それよりも、この子は?」

 D-3は、ほむらを見て、驚いている。驚愕している。

「荷物持ちの、ほむらです」

「です」

 俺のが紹介すると、ほむらが可愛くお辞儀をする。

「な、なんで荷物持ちが迷宮の外にでらっるんだぁぁぁぁ!」

 驚きのあまり、言葉が少し変になっている気がする。

 それほど、驚きの出来事だったらしい。その声を聞いて、表に出られないといっていた仲間の2人も駆けつけて来た。

 BPSびーぴーせすさんと、那須さんと言うらしい。情報屋として、3人で同盟を組んでいるとのこと。

 その3人とも、この事は知らなかった。

 どうやら、これはそれくらいインパクトのある出来事らしい。

 どうして、今まで荷物持ちのイベントがクリアできなかったのか、今までの歴史を、この3人から聞く事にした。

 3人とも、荷物持ちの情報を集めていた。彼らも、ある意味仲間で、求めていた、

 謎を解く存在を、みんなの希望を・・・。


もしよろしければ、ブックマークや評価をしてもらえると嬉しいです。

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