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惨劇への道 その1

 色々と話がまとまった。

 ギルド防衛戦は、俺の勝利と言う形で終了。

 シルバーファングの参加メンバーの装備は、全部返還した。使った武器は、面白いのもあったけど、返却した。

 ただ、黒姫の魔導銃だけはもらっておいた。

 他には、あの武家屋敷をお詫びとして貰い受ける事になった。

 いきなり、拠点が出来てしまった。訓練できる道場まであるので、非常にありがたい。

 シルバーファングは、各街に拠点があるので、一つ失っても問題ないそうだ。

 ただ、12子の像は引き渡した。あれは色々と、恩恵があり、争奪戦が行われているので今の俺だと荷物にしかならない。

 この12子像は、禁則事項に触れる扱いらしい。掲示板では、公開できない情報に触れると、書き込みは排除される。

 自分でも色々と試したので間違いない。

 あとはお詫びとして6億Gの資金を得た。

 シルバーファング、ギルドランクは5位だけど、資金ランキングは頭一つ飛び出て1位になっている。最も、この情報はほとんどの人は知らない。

 これでも、ギルド資産の一部と言う。こんな大金を持っているのは怖いので、銀行に預けてある。半分は、黒姫にお願いして資産運用している。

 ゲームの中で資産運用と言うのは変な話だが、黒姫に預けておけば大丈夫だろう。

 黒姫と訓練はしたけど、経験にはならなかった。

 あそこまで、一方的に負けるとは思わなかった。

 魔砲使いの極みとまで言われる存在の、恐ろしさを実感できた。

 黒姫が言うには、あそこまで抵抗されると思わなかったと言うらしい。あいつがそう言うなら、嘘じゃないと思うけど、やっぱり悔しい。

 俺に足りていないのは、やはり経験だろう。

 このゲームで出来る事を、まだ熟知していない。

 魔法に関しては、黒姫に色々と教えてもらった。結界魔法に関しては、禁則事項に含まれてしまったらしい。

 このゲーム、プレイヤーの行動でも、禁則事項が増えるらしい。黒姫自身は、結界魔法を必要としていないので、調べていないらしい。

 ただ、魔砲使いに関して、結界魔法を危険視していると言う情報は得られた。

 経験を積むにはどうしたらいいのか?

 戦闘の経験なら、実践に出るしかない。

 塔は、人で溢れている。

 地下へと向かう迷宮は、プレイヤーが少ない。これは、疑問を抱いていたが。禁則事項の存在があるので、何か理由があると思う。

 それだけ、難易度が高いと言うのだろうか?

 これに関しては、黒姫は何も言わない。むしろ、迷宮に行く事を推奨している。ただ、その顔は少し悲しそうだった。


 武家屋敷を出て、迷宮へと向かう。

 迷宮ギルドと言う場所に行けば、転送装置があり、迷宮へといく事が出来る。

 迷宮は、誰でもいく事が出来る。

 この世界の住人は、迷宮で取れる魔石をエネルギーとして利用している。

 なので、プレイヤーだけでなく、住人の冒険者が迷宮にいる。

 最大1000階まであるといわれる、最悪の名もなき神の迷宮。

 それ以外にも色糸と迷宮は存在しているが、挑むなら、誰も攻略した事のない場所を目指すべきだろう。

「本当に、ここに挑むのか?」

 管理人のおっさんが、確認してくる。

「駄目なのか?」

「旅人なら、問題ない。ただ、お前さんは初めての迷宮だよな?」

「そうだけど?」

「荷物持ちはどうする?」

「荷物持ち?」

 初めて聞く名前だ。ただ、管理人がその名前を出した時、周りの空気が変わった。物凄く、悪い方向に。

「迷宮専門の、協力者だ」

 詳しく話を聞くと、迷宮内で敵を倒すと、魔石が落ちる。荷物持ちがいると、魔石の量が増える。

 敵の落とすドロップアイテムも、質が向上するらしい。

「有料なのか?」

「これは、孤児院の救済処置だ。勿論有料だ」

 一回迷宮にもぐるたびに、100G払う必要がある。それくらいなら、安い物だろう。

「これは、注意事項だ・・・」

 管理人は、色々と教えてくれた。

 その中で、大事な事は一つだけ。

 

 荷物持ちはとても弱い。

 

 死亡率が物凄く高いと言う。孤児院が溢れていると言うわけではない。ただ、この子達も働く必要があり、これしか今の所出来ないらしい。

 紹介された場所に行くと、子供がいた。この子達を戦わせてもいいのか?と思えるぐらい幼い子供達。

 戦闘力は無く、守られるだけの存在らしい。

「一緒に行くかい?」

「???}

 こちらから話しかけると、言葉が通じないのか首を傾げるだけだった。そのしぐさだけでも、可愛すぎて庇護欲が沸く。少しのミスで、この子を汚させるなんて、恐ろしくて出来ない。

「まだ、言葉はちゃんと覚えられていないんだ」

「そんな子を、連れて行っても大丈夫なのか?」

「この子達は、そう言う定めを持っている」

 そう言う、管理人はどこか悲しそうだった。

「連れて行くよ」

 そう言って、100Gを支払う。

「迷宮の注意事項だ。目を通せよ」

 表紙に、道具は正しく装備しましょうと言う注意書きのある冊子を手渡れた。

「了解」

 冊子に目を通す。これを見落として、この子を失うなんて事になったら、悔やみきれない。

 新世界では、プレイヤーは復活できるけど、住人はそれが王様でも復活しない。

 過去のイベントで、プレイヤーのミスで国王が死亡して国が、内乱状態になった場所もある。

 迷宮探索には、危険が多いという。

「名前は?」

 言葉が通じないみたいだけど、全部が通じていないと思う。基本的な意思疎通は出来ると、冊子に書いてあった。

「よる・・・」

 小さな声。どこか、怯えている感じもするけど、小さく笑う彼女は、とても可愛い存在だった。



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