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魔法に潜んでいた罠

 重力魔法で、自分の重さを調整する。面白いアイデアだ。

 全体に使うのではなく、武器だけ重くして、威力を上げるなんて、そんな事もできるのかと思う。

 ただ、相手の相手の意表をつくのは戦法としては正しい。

 奇襲は一度だけ。

 何度も使える手段ではない。

 使うなら必殺。

 ゲームの世界では、そうはいかない。その時は勝負に勝てても、あとで復活してしまう。

 なら、効果的に、何度でも使える方法を考えたほうがいい。

「起動準備・・・」

 予め設定していた光魔法を準備する。

 お互いに、動きが止まる。中段の構え同士、見つめあう。

 出来るだけ、全体を見て動きを予想する。相手も、同じように動かない。

 ここですり足を使いたいのだが、上手くできないもどかしさがある。相手は、それに不満が無いのか、前後に軽く動いて動きを調整している。

 飛び込むタイミングを、計っている気がする。

「フェイス、フラッシュッ!」

 その動きが止まった瞬間を狙い、魔法を発動する。

 ガイが使っいた盾が光ると言う感じの眼くらまし。

「っく、え?」

 それを見た相手は、動きを止めてしまった。

 勿論、ただの眼くらましではない。光の湾曲を利用した、1人副笑い現象が起きているはずだった。

 相手から見ると、俺の顔は一瞬変な配置になったはずだ。

 だから驚いて、動きを止めてしまった。

 相手が動きを止めると解っていて、攻撃しないはずが無い。

 次の瞬間、相手ののど元には俺の突きが決まっていた。


 面白かったといって、相手は消えていきます。名前、聞けなかったです。新撰組に、女の子の名前の人、いたのだろうかという、自分も新撰組関係の名前なので、しっかり調べなおしましょう。

 相手が全滅したので、この防衛戦と言うのは俺の勝利で終了です。

 ただ、色々と問題があるみたいで、運営が会議中となっているそうです。

 懲罰天使さんからの、お知らせがありました。

「さて、どうしたものか・・・」

 終るまで、この場所で待機して欲しいと言うことなので、大人しくし問え来ます。

 暇を潰すのに、最適ではないけど有意義な人物が来たみたいです。

「ここまで、狙っていたのかな?」

「まさか、偶然、偶然。僕の計画よりも、上手く行ったから、彼にはご褒美を上げたいくらいだよ」

「かわいそうに・・・」

 やって来たのは黒姫だった。闇のように黒い髪をした、絶世の美少女。スタイルは、ある一部分だけ微妙だけどそれ以外は完璧と言えるかもしれない。

「こっちから、一度連絡を取るつもりだったけど、手間が省けて嬉しいよ」

「僕も、兄さんとは速めに合流したかったからね」

 彼女は俺の事を兄さんと呼ぶけど、兄妹ではない。なぜか、彼女はそう呼ぶ様になった。理由は、恋人から他人になったけど、他人は嫌だからと言う理由らしい。

 別れた理由も、お互い納得しているので、今ではその呼び方を受け入れている。

「それで、兄さんは今後どうするつもりなの?」

「スポンサー契約のために、3ヶ月後の大会出場を目指す」

「出来そう?」

「3人混合のレベルを見れば、個人なら大丈夫かな?」

「個人戦は、色々としがらみが多くて、足の引っ張り合いが大変だよ?」

「そうなのか?」

「この世界、色々と情報が制限されているのは知ってる?」

「何となく、そんな気はしている」

「自分の目と足で調べる事を、色々と推奨しているみたい」

「掲示板や、情報サイト結構あるけど?」

「あそこに書かれていない事は、結構重要。多分兄さんは、その罠に嵌っている」

「どういう?」

「魔法は、最初に使った形式が基礎となる。火の魔法で、最初は火の矢を、道場では習う。これが基本」

「俺は、まだ道場にいっていないのだが?」

「そう。最初に戦闘に出かけて自己流の魔法を使うと、それが基本魔法となってしまう。変更は出来ない」

「・・・」

「使ったの?」

「爆発と、光魔法を、自己流で・・・」

「まぁ、兄さんが使ったなら、それで面白い事が出来そうね」

「あっ、雷魔法も使った」

 それぞれの、使った状況を説明する。

「極めたら、面白そうね・・・」

 それを聞いて、黒姫は笑う。

「私は、闇魔法を極めている途中。習得すれば、最初の使い方以外の道も開けるけど時間が必要・・・」

 そう言いながら、彼女は魔法を展開する。

 道場が真っ暗になり、闇に包まれる。

「さて、私はどこにいるのでしょう?」

 すぐ側で声が聞こえた。でも、そこにはいない。見るのスキルが上がっているので、いない事はわかる。暗闇でも、一応見えるはずなのに、どこにいるのかわからない。

「お前がすごいのは解っているから、その刃を下げてくれると助かる」

「そう?」

 死に神が持つような巨大な鎌を、彼女は持っていた。その刃は、俺の首筋に当たっている。微妙に攻撃判定のないギリギリの所で、止まっているから恐ろしい。

「お前は、暗殺者なのか?」

「似たような物ね。この鎌は、魔法で作ったもの。私の装備、全部兄さんが持っていたのよね・・・」

「どれが必要だ?」

「返してくれるの?」

「必要ならな」

「私だけじゃ、不公平になりそうだから、全部決まってからでいい。時間かかりそうだから、少し遊んで欲しい」

 そう言う姿は、物凄く可愛らしい。その裏にある、恨みが篭った眼がなければだけど。

「設定は、どうすればいい?」

「無制限、死亡なし、訓練モード」

「それだと、俺に勝ち目内よね?」

「大丈夫ですよ兄さん、最初から、そんな物はありません」



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