激戦誕生日!コイン落としの悲劇!
誕生日パーティーの終盤、みんなでコイン落としゲームをすることになった。
思った以上にパーティーメンバーのアザレアとカルミアが熱中してしまって収集が付かなくなっちゃったなぁ、と一人冷静に見つめる男、斗賀を差し置いて、バトルは熱を増していく。
「行くよ!」
弟のアザレアが叫んだ。
「ふっ。既にコップのヒョウメンチョウリョク≪表面張力≫?とうやらは限界よ。諦めなさい!」
姉のカルミアがそれに応じる。
「負けるかぁぁぁぁぁぁ!」
アザレアはお姉ちゃんに負けたくない一心で鬼気迫った表情だ。しかし冷静に、そして絶対に水をこぼさないようにコインを水の表面に当て、沈めていく。
コップにはぎりぎりコイン一枚が入るかどうかといったところ。果たして勝つのは弟アザレアか!それとも姉のカルミアか!
そして水の中にゆっくりと沈んでいくコイン。水をこぼさずにどうにか入水したコインがすでに沈んでいたコインと当たった瞬間、それは起こった。
水の中でなんの偶然か積み重なっていたコインが一気に崩れていく。小さな、本当に小さなその衝撃が、全てを崩していく。揺れる水面≪みなも≫と2人の鼓動。果たして勝つのは……どっちだ!
だがそこに大きな四角いひとつの影が!そして、テーブルの上に落ちてきたそれはガタンガタンと机を揺らした。
倒れるコップ。
そのまま横倒しになったコップは中に入っていた水とコインをこぼしながら転がっていき、テーブルから落ちてしまう。
パリンッ!
コインが地面をたたく音よりももっと大きな音をたててコップは割れた。
「……」
「……」
呆然とそれを眺めていた2人の代わりに粛々と割れたコップを片づける。
「ほら、ムクゲンさんがなにか持って来てくれたみたいですよ」
「ええ、実は誕生日と聞いてとっておきのものを持ってきたんですよ」
隣で見ていた同じパーティーメンバーの立花さんと人がいいことで有名な商人ムクゲンが2人に声をかける。
小さな箱が開き、そこから美味しそうな匂いが漂ってくると、2人は目を輝かせた。
やっぱり誕生日は楽しまないとな。
『小説家になろう』の大物『鬼影スパナ』さんの下記作品から着想を得て執筆いたしました。
『美人すぎる幽霊に告って玉砕したらラブコメが始まった件 ~0から始める小説書き講座付き~(仮)』
なお、鬼影スパナさんから削除するように伝えられましたらこのあとがきは削除させて頂きます。
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