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某異邦人の放浪記  作者: 明々後日の咆哮
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1-04 都合で即完治できない② 使え・わない?

修正してます。

 ・・・さて次は女の子の方だが、


私が声を発しても反応しない。アレ?


蹲って震えている目の前に移動し、ゆっくり屈む。

そしてそっと肩に触れる。


ビクゥッ!ってなって余計小さく蹲ってしまった。

・・・んーショック過ぎたか・・・。


「君・・」

って、こっちが何を言ってるのかも分からないじゃんか。

異国の人だし。

「大丈夫?」「アーユーオーケィ?レディ?」「モウマンタイ?」

・・・いや無理でしょ???知ってる言葉じゃない限り。


 それにしても、声に反応しない。いや少し反応はしてるのか?

・・・あ~、殴られたせいで、両鼓膜が破れちゃってるのか。

・・・不憫すぎる。


今後がちょっと心配になってしまった。・・・申訳ないけど治療もできるし、

 とりあずはこの子に通訳になってもらおう。確かそんな道具が・・・。


 正直、この子の方がさっきの女性より、かなり酷い。

相当痛めつけられている。震えて蹲っている横顔を覗き見ると、

本当に酷い殴られ方をされたんだと分かる。骨が砕けている。

左目も大丈夫か?・・・

これはもう高位治癒術だけでは元の状態に戻せない。そう判断した。



『・・・今使わずに何時使うというのかね?』

使おうとしたら「勿体ない」と言われ、結局使わない、使えない、使えず

終いの道具箱のお荷物こと、”エリクサー系のレアアイテム”を使用する。


 風術に薬を織り込み・高位治癒術を施す。・・・術式が舞う。

(願わくば、我 癒し手と成りて この者へ安寧足ることを・・・)

集中して高位治癒術と風術を操作し、異物の除去と傷口にレアアイテムを

滲入・浸透させる。両耳鼓膜の完全再生、折れた鼻や頬骨など頭部と

顔の全組織の完全治療を行う。光と風が頭部を覆い集束していく。

光が消えた時点で風術も解く。

「・・・ふう」一息ついた。

レアアイテムのお陰で顔や頭のケガは殆ど治った筈。治っていない所が

あったとしても、ほんのかすり傷程度になっているだろう。

治るのも一瞬。まさしくチートアイテム。


 エリクサー系は異常に高価な薬で使用例が非常に少なく、使い方を

間違って認識されている。正しい認識がない事が殆どだ。

振り掛ければ治る、飲めば治る、塗れば治る。量は?1瓶丸ごと?

 例えば、かすり傷にエリクサーを使ったら、超勿体ないといわれる。

それはエリクサーという薬自体が、”意思をもって効果範囲を決めている”

という事になる。『インテリジェントエリクサー』であり、エリクサーでは

無い。健康な人に使ってもインテリジェントエリクサーは効果が無い。


”無駄使いしやがってコノヤロー”とか”またつまらね者を治してしまった”

とか思いながら消えていくのだろうか?・・・。


 だが、普通のエリクサーや薬草は違う。薬効が残ってしまう。

薬効が残るというより違う意味で残ってしまうのだ・・・。


 医療文献の症例にこんなことが記載されていた。

健康だったのですが、間違えてエリクサーを使ったので寿命が300年程

延びてしまいました。薬の効能を抑える方法を探しています。


・・・はい人外確定です。読んだ時、どうやって寿命を判断したのか?

違う意味で呪いのアイテムじゃんかソレ?そもそも、ソレエリクサー?

この人どうなったのか?いろいろツッコミどころがあり、気になったが。


医師の処方を元に用法・用量を守って正しく使うのが薬なのだ。


 そのチートアイテムついでに便乗して、引き続き『神楽鈴之根付』という

他加護付きの道具を使う事にする。

確か、指定した相手との間に意思疎通を強化、会話できるようにする道具だ。



 実は私自身がこの道具について、あまり覚えていなかったりする・・・。

取得した時に、(あんまり使えないな・・・)って思った道具の一つで

主機能はなんとなく覚えていたんだが、付随する機能、効果は残念ながら

殆ど覚えていない。(なんだっかな?・・・思い出せない)

・・・こんな時に別の道具で、『使えない事に印象がありすぎて、

 逆によく覚えている道具』を思い出したりもする・・・。

  (あぁ、使えないといえば、あの武器があったわ。)


      『癒しの剣:シェーザンス』

    剣に名前まで付いている一品ものだが、

          付属効果が 

  ”相手を切ったら、切った分だけ相手を回復する”

        という、ナニその武器。

         俗称:『嫌味の剣』

  (・・・確かコレも何かのお礼で貰ったんだった。)


・・・いかん、いかん。どうでもよい事だった。

 そういった道具は加工する素材元になったり、加工後の微妙な道具。

意外に使えないと判断されたものは、道具箱の片隅に埋もれているのが

大概だ。忘れた頃に使う時が来て、その時既に売り払っており、その後の

入手が嫌がらせまでに大変でOrzって事もある。そのまま持っていて

「これは使えるわ!」ってなる時もある。『神楽鈴之根付』は、私にとって

今まさにそんな立ち位置にある道具だった。



 期待して使ってみましょう!

・・・ごそごそと入っているポケットから取り出した。

(あ、これだったか・・・)って少しこの道具の事を思い出したり。


それは後にして。『神楽鈴之根付』に魔力を通し、

この女の子を指定する。・・・これで会話が卒なくできるようになる筈。


 道具に魔力を通した後、機能しているか確認する。壊れて

いる様子はない。魔力を通したお陰なのか、煤けていた様に

見えてたのが、今は輝いてみえる。


ようやく、話ができるか。


 ど●●いもんのチート道具:『神楽鈴之根付』です。

実は主人公にとって・・・まぁ話が進めばわかりますが。

・・・この時点で、まだ、書けてないじゃん。(汗)

エリクサー・・・使わなかったわ・・・。

勿体なくて。

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