1-01 いきなりやらかす。回避する為の術だったのに。
いやぁ、本当・・・支離滅裂です。
人口の多い大陸ならば、探されても見つかり難いのではないか?と
そちらに向かいました。『木は森に隠せ』ってやつです。
大陸の端先じゃないかな?と思う所に、ふわりと降り立つ。
・・・さっき着いてから思ったんですけど・・・
『人とあまり関わりたくないのに、わざわざ人の多い所に来てどうするよ?』
って・・・・・。
自分の事ながら、(え?いきなり、墓穴掘ってしまった?)
「・・・あぁ、私の馬鹿。大馬鹿野郎。」と、暫く地面に両手をついて凹む。
その後「・・・そう、きっと疲れているんだ。色々な事が沢山ありすぎて、
本当に疲れているんだ。」と、自分に言い聞かせて取り繕う。
(最近、自分でもやっぱりメンタル的に過敏になってるんだなぁ。)と、
反省しつつ、ここに来てしまった今後の事を考える。
・・・別に移動し直しても良いけと、折角来たんだ。観光するのもいい。
(何でここに?だったのか?)って、思う所もあるし。
(縁っていうのもあるんじゃないか?)とも。・・・ケセラセラ。(って死語?)
「出来得るだけ、接触しなければ良いんだ。」と自分に納得させた。
・・・人なんかは何処にでもいる。
接触も最小限に抑えるなら、意思疎通も最小限にする方がいい。
ここは異国の地。・・・言葉が通じません。
(え?通じない?)と思う人は、既にある種のモノに毒されてたり。
そんな
”あり得なイィィ異世界””あなたの知らなイィィ異世界”もあると思います。
・・・しかし、ここは現実(謎)・・・。そういった異世界は『母国語』という、
言葉自体が無イィィ異世界かもしれません。私も毒されてますよ。
(なんか私の背中ににゴゴゴゴ・・・って文字が見えるんですけど・・・)
この国の人に話しかけられても、私は何を喋って来ているのか解らない。
語術を介せば何とでもなるが、解らない方が意思疎通も最小限になるでしょう。
実際術を使えない人もいるし、不便だけど実は楽しい旅になるかも?と思った。
傍からみれば会話が通じないというのは結構、迷惑じゃないの?
話が進まないじゃない・・・って思うが、異国の人との会話交流は旅の嗜好の
一つだし、(会話が通じない、本来そういうものであるのだ。)と思って、
自分の中で肯定した。
言葉以外で問題となるのは、異国や種族によって文化が違う、そして、
常識も宗教も異なる事だ。当然の事なんですけど。
そういったものにも触れて異世界交流するのも旅の楽しみの一つであるが、
それを知らなさ過ぎて、異国や種族の御法度を知らずにやらかしてしまうと
大変な事になる。・・・切捨御免とか、実は死罪になる罪でしたとか。
火あぶりの刑などで、いきなりステーキにされてしまうかも・・・。
また、問答無用で人間は美味しく食べられちゃう所もあるかも知れない。
そういう所は予め『入国禁止』なのに、知らず知らずに行ってしまったら、
「人が鍋背負って来た」って言われるわ。
逆に知りすぎて知ってはならない事を知ってしまい、命を狙われる事だって
あるかもしれない。
『ご入国と接触は慎重に』です・・・。
私は人見知りなんで、よく知らない人とすぐにはバッタリと会いたく無い。
(いきなり凹んだし、来たばかりで心の準備ができていない。)
なので、気配を感じ取る探知の術は使っている。
「知らない人について行っちゃ駄目だよ」って小っちゃい頃よく言われたわ。
そんな事を考えながら、
人気のない海辺から森へ移動途中、狼のような獣が周囲にいた。
しかしまだ距離があったので、襲われることは無いと無視した。
探知の術はちゃんと機能してくれているようだ。
今は山間の道らしい所をのんびり歩いている。
見慣れない風景を見るのは好きだ。のんびりしたいです。
此方の大陸にも季節はあるのだろう。秋の気配が漂っていた。
「これからキノコや鍋が美味しくなる季節だねぇ」なんて思いながら
久々に気苦労から解放された気分に少し浸っていた。えぇホント少し。
しばらくすると、道の行く先で異変が起きている事に気づく。
・・・・・あー、なんか襲われているっぽい?。
接触を避けるために、探知の術を使ったのに。
(・・・嫌だよ・・・しょっぱなからトラブルだよ・・・)
仕方がなく近くまで駆け寄り、草葉(違、木々の陰から様子を伺うと、
盗賊?らしい側が優勢で、護衛側の残りは傭兵風の男が3人。
うち1人は怪我をしており、今にも倒れそうな感じに見える。
一般人なのか、複数人が馬車2台を置いて倒れていた。
他には森の中を逃げている2人と追っている賊2人を確認。
賊は余裕の様子。
見捨てたら、後味悪いったらありゃしない。先ずはこの場を対処して、
逃げてる2人は後で対応しよう。
目立ちたくはないです。無双なんかしたら、大騒ぎされると思うので、
とりあえず、催眠ガスのようなミストを発生させて意識を刈り取る術、
人より敏感な馬に気づかれぬよう、チョイ強めに。この場の全員に眠って頂く。
「眠れ!良い子よ~!」なんて言ってる間に皆全員がその場に倒れ意識を失う。
そのあとその場に近づいて、命に関わりそうな怪我人は、
死なない程度に治癒術をかける。
・・・げっ毒矢使ってやがる。という事は全員、最初から殺す気だったのか。
解毒もしなくてはいかんね。後は目立たない為にも
「私はチートじゃないよ?」的な、「とりあえず止血と治療しましたよ?」
という、包帯とか物理的な処置をしておく。
簡易的な治療が終わったら、起きて暴れられると邪魔臭そうな、
どうみても盗賊っぽいのは縛っておいた。
え?全部チートで終わらせてしまえば良い?
そんな事したら「旅先で怪我人治して逃げました」で終わりじゃん?
やっと、本編です。まだまだ文章直すと思いますが。
ご容赦のほどを。