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短編

どっちもどっち

作者: 譚月遊生季

そうやって、あなたはいつも笑って嘘をついて、

そうやって、指摘しても誤魔化して、

ああ、もう、いつもいつも嘘ばかりなんだから。




そうやって、君はいつも怒って疑って、

そうやって、説明しても突っ込んで、

ああ、もう、いつもいつも信じてくれない。




あなたは虚言癖だもの。

きっと、無自覚に嘘ばかりついてるの。




君は人間不信だから。

きっと、僕のことも信じてくれないんだ。




……ねぇ、私が間違っているの?




……本当に、僕が嘘つきなのかな。




「僕は、君が好きだから月に1度何時間もかけて君のために掃除をして何時間もかけた手料理を振舞ってるんだよ。本当にこの前の食材はとロブスターキャビアだし、本当に君にあげたネックレスも真珠なんだ」

「嘘ばっかり、なんで簡単にロブスターとかキャビアとか買えるの!?」

「だって、知り合いがカリブで漁師してて……いつもおすそ分けしてくれるから……」

「嘘ばっかり!!どうせ虚栄心満たすために私を利用してるんでしょ!!!」

「本当なのに……だって、お願いって言ったら大抵の人は応えてくれるよ?そんなものでしょ?」

「そんなわけないでしょ……!世の中そんなに甘くないわよ!!ああもう泣かないの。本当にメンタル弱いんだから……」




あなたは嘘つきだけど、それでも優しいから……まあ、嫌いには一度もなったことない。




君は怒りっぽいけど、それでも僕とちゃんと関わってくれるから、本当に大好き。




「どっちも嘘ついてないしどっちも正しいんだよなぁ……これ……。あいつ、常識からズレまくってる上に繊細だから……温厚だけど……」

「でもどっちも間違ってるっちゃ間違ってるよね……。あの子、すぐ怒るくせに心配性だから……世話焼きだけど……」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 捻くれているけれど実は互いを思い合っているし、そこがまた周りから見ると歯がゆいけれど、本人たちは至って真剣で、だからこそ気付いていない相手の良さ。 この点が良いですね。 [気になる点] ま…
2019/02/11 01:43 退会済み
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