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辟易

自分という主人公は孤独である。人間は常に孤独であることを示すための作品。


 辟易


 毎日毎日、授業が始まる1時間前に家を出て、駅に行き1番ホームから電車に乗って大学へ通う。そんな毎日が自分には罰を課されていると思うようになったのはいつからだろう?

 小中学校と地元の学校で過ごしていたときは、こんな孤独を感じる事はなかった。強く孤独を感じ始めたのは、高校で地元を離れて私立の学校に通うようになってからかもしれない。自分の過ごしてきた環境や価値観からかけ離れたところに自分の身を置いたために周りについていけない時間が幾重にも重なりそれが酷く自分にのしかかっているように思えた。高校生活で楽しかった事は数少ない。楽しかったことは日々の友達との会話ではなく、部活をする際に一人で向き合うことによって日々抱えていたストレスを発散する事であった。だが、部活をするということにもストレスがかかることがあった。人と付き合うことにおいて自分の能力は皆無である。そのために部活の指導者と揉めた。実力主義で試合に出すメンバーを決めることは無かった指導者は、事あるごとに意思疎通が取れない私を補欠にし、自分の息がかかった選手を試合に出した。私は酷く憤りを覚えた。しかし、周りのチームメイトといわれる人達が私を援助をすることはなかった。私が普段から自分の心を彼らに対して閉ざしているからこその結果であることはわかりきっているのだが。そして私は高校生活の中で唯一の楽しみであったことを自らの手で破棄した。そこから私の孤独はさらに進化し心の門を開ける事はなかった。まわりの人々とは最少限度にしか話すことはなく、周りの人と合わせて暮らすことがうまくなった。そんな風にして生きてきた自分の中には、いつしか逃げという武器が備わっていた。逃げという武器を手にした私は強くなった。いつしか孤独というものと共存出来ていた。一人で映画を見たり、ご飯を食べたり、勿論家族と食事をすることもあったが一人の方が気が楽になることに気付いた。世界は一人でも暮らしていけるそんなある種の全能感のような物が私の心に存在していた。そんなこんなで高校生活を他人に生活を干渉されることを避けながら、孤独と共存して生きて終えた。なんだかんだで激動の(自分の中でだが)高校生活であった。

1年間の浪人時代については孤独を超えた絶望だった為、語りたくない。浪人なんかせずに、現役の時に受けた学校に通っていれば孤独は感じずに、スムーズに大学という巨大な組織の中に属せていたのかもしれない。あの頃の俺は、ここに受けていけたから次はここにいけると本気で考えていた。しかし、それは大きな間違いだった。1年後の自分に現役のときのヤル気はなかった。合格という孤独を抜け出すマジックアイテムは俺の元にはドロップアウトする事は無く、それなりの学校に入学してしまった。結局、やりたいことを慕いら大学に入ったわけでは無く、自分の履歴書に大卒という肩書きが必要だったから、入っただけである。その為、孤独の加速は留まるところを知らなかった。自分の学部の勉強をそつなくこなし、単位を取るゲームのような感覚で時間が過ぎていった。卒業に必要な必修授業でのグループワークだけが唯一人と関わりを持つ機能を有していた。人と関わることが極端に不得意な自分はグループワークのときに、役割を決め、自分のしたいところだけをするように心がけ他には干渉しなかった。必要以上の関わり合いを不要とし、他人と距離を置くことで自分の世界観を作り上げる。そうして、自分は強固な城壁に囲まれた中で幽閉された囚人の様になった。


鈍筆なのでどこまでかけるかわからないが、命あるうちに完結させたい。

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