表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ジョーズが上手に大豆に坊主の絵を描いた

作者: 束間由一

この前旅行に言ったとき、神戸の元町商店街であるものを衝動買いしてしまった。


それは、人の顔が描かれた、漆か何かでコーティングされた大豆みたいな豆だった。価格は税込1680円ポッキリ。露天の腐ったサンタクロースみたいなお爺さんが地べたで売っている時点で相当胡散臭いのだが、その商品の横にある説明に私は惹かれてしまったのだ。


「あの、ジョーズに命懸けで書いてもらいました。その代償として、親しい友人が食べられて、海の藻屑となってしまいました。どうか、この努力と犠牲の賜物をあなたの手に」


ジョーズってサメは映画の出てくる架空の存在なんじゃとツッコミたいところもあったが何せ鬼気迫る書体と、豆に絵を描いてもらうために死んだ友人の無念極まりなさに不覚にも心打たれ、私は豆を買ってしまったのだった。まあ、パチンコで負けるよりかはずっと価値ある出費だと思ったし。


お爺さんは、私がお金を渡し、豆を受け取ると、ニッカリ微笑んでこう言った。


「あんた、良い買い物をしたね」


この二日後、私はスーパーのくじ引きで、一等を引き当てた。景品は「シーサイド・キラー」と言う映画の無料ペア鑑賞券だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 命がけで描いてもらったといいながらすでに命が失われている時点でどうしようもないとおもいます(小並感)
[一言] 友人の命「税込1680円ポッキリ」かよwww
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ