帝国侍従日記その6
ノウン様の魔術訓練は無事に終わりました。
魔道具に込められた魔術を正確に顕現させることが出来き、ほっとしました。
最悪魔道具が壊れるか、全く何も出来ないかと思って居ましたので、良かったです。
しかしヴィオレット殿下は「定型通りの結果」がご不満なようで、研究員たちを呼び出してこの結果は公平だろうかと問いただして居る様です。
殿下は学院でノウン様の膨大な魔力を体感して居ますから、不満でしょう。
お世話して居る身としては、ノウン様が魔力で色んなものを動かして居るものを見て居るので大事が無く結果が出せて満足なんですが・・・
ノウン様は相変わらず何も無い、勉強運動訓練以外は、手を伸ばして自然魔力を引き寄せております。
出会ったとき、日常生活のほとんどを体内魔力でこなして居ましたが、今は手を使っており最初と比べて人間らしくなって来ました。
・・・これまでノウン様は言葉を出しておりません。お医者様のお話では、
「体に問題は無い、精神的なものだろう。なるべく彼に話しかける様に」と言われておりますが、顔をこちらに向けるだけで全く話そうとはしておりません。
発声訓練を行う予定だそうですが、お話出来るんでしょうか・・・
ノウンを「教団」に入れる!「教団」になんて入ったらもう会うことは出来ない!奴らはノウンに「研究」と言って何をするか分からない!
ノウンを守らなきゃ!
そのためにはノウンが話せる様にならなきゃいけない!どうするか・・・
刺激を与えればノウンは反応するかもと医者が言って居た。
とにかく刺激を与えるしか無い!




