ひ、左甚五郎作の眠り猫と三猿だけでも!!
「お、俺君との時間を大切にしたいんだっ今この時を!」
ラヴジルちゃん? はジトッとした目でにらんで来る。
「安心して下さい、乙型-ラヴジルhには私も乗りますから。さぁ一緒に異星怪獣と戦いましょう!」
ビシッ
ラヴジルはTV画面に指をさした。くっどうすれば時間を引きのばせる!?
一方その頃栃木県
異星怪獣は順調に宇都宮市外から北西に向かい、日光東照宮破壊コースを進んでいた。
ズシャーンズシャーン
「知事っ航空自衛隊が戦闘機を発進させました!」
「周辺住民にさらなる避難警戒を」
「うむ、やってくれるか……天に祈ろう!」
ー東北上空
シュゴーー
その上空では6機のF-35が攻撃体勢に入っていた。
『目標、栃木県謎の巨大生物、長距離ミサイルJSM発射用意、各自決め台詞を決める様に!』
『ちぇーっもっと怪獣に肉薄して撃ちたかったなあ』
『それなら長距離巡行ミサイルの意味ないっしょ!』
『お前はバカだなあ』
『うるさいわプンスカ!』
いつもとても和やかな航空自衛隊であった。
『JSM発射! 神仏照覧!!』
『御旗盾無し御照覧あれ!』
『諏訪八幡も御照覧あれ』
『あぁカニ缶……』
『波〇砲発射!』
各自それぞれが思い思いの決め台詞を決めながら、長距離巡行ミサイルを発射したのであった。
シュバババッ!!
「知事、戦闘機がミサイル発射しましたっ!」
「え、何でそんな事まで分かるの!?」
「とにかく、命中する事を天に祈ろう」
知事室は両手を組んで祈る知事以下、重い空気に包まれた。
「あれ、何も起きないが?」
「知事、どうやらミサイルを発射してから命中するまで30分くらいかかるようです!」
「えっそんな掛かるの? お茶にするかい?」
「仕方ないですね、日光東照宮の無事を祈りながらお茶にしましょうか! 私入れますね」
「ははは今は令和の世の中、男女同権だよ、知事の私が入れようじゃないか」
「止めて下さい、知事にそんな事させられません! 第一秘書のこの私が」
すっ
知事と第一秘書の手が重なった。
「きゃっ」
「あっ済まない」
「知事……こんな時だから言います、私貴方の事がっ」
「止めたまえ。私には妻も子もある身だ。それにコンプラ的に許される物じゃない。不謹慎だぞ」
「ででも私っ!」
知事室は他の連中そっちのけで妖しい空気に包まれた。
一方その頃当の日光東照宮では……
ズシャーンズシャーン
「きゃーっわーーっ」
「怪獣が来たぞ、もう日光は終わりだーっ」
突如現れた巨大怪獣の為に、人々は逃げ惑い混乱のるつぼに襲われていた。
「おおっ毎年多数の観光客でにぎわっていた日光がカオス状態に……なんという事じゃ」
「和尚様、宝物だけでも避難させましょう!」
「うむ仕方があるまい、先程から順次避難させておる」