栃木県の至宝、日光東照宮が危ない!!
「野生さんそうですよね、突然過ぎたかも知れない。けどラヴジルを動かせるのは貴方だけなの」
だきっぎゅっ
ヤバッこの子俺の嘘を信じてすぐに抱き締めてくれたぞ。当たった、俺の台詞当たった!! どちらかと言えば巨大ロボとか乗るのぜんぜん怖く無いし。でもこの路線で行こう。
グリッ
子猫の様に美少女の胸に頭をうずめる。
「温かいや……俺、愛に飢えてたのかも知れない、君はアンドロイドか何かなの? 凄く優しいね」
「いえ私はバイオ技術で作られた人工生命体でロボットでは無いのです」
「人工生命体? でも凄く優しい温かみだよ、こ怖いよ! ロボットに乗って戦うの怖い!!」
「あらあら野生さんがんばって下さい、貴方が頼りなんです……」
ぐりぐり……しめしめ俺は抱き締めながら、ここぞとばかりに頭を胸の膨らみに押し付け続けた。この子が人工生命体だって? バイオ技術万歳!
一方その頃栃木県、宇都宮市県庁
ズシーンズシーンガラガラガラ
県庁の間近をギョーザ店を破壊しながら巨大怪獣が通り過ぎて行く。
「デカイ、一体この生物は何が目的なんだ!?」
「住民は避難済みだから良いものの、くっ」
「知事、いかが致しましょうか!」
「うむ、ギョーザと日光東照宮は我が栃木県の至宝。ギョーザを踏みにじられた今、残された日光東照宮だけはどの様な犠牲を払っても死守せねばならんな。自衛隊に防衛出動要請だ!」
ガチャリッ
こうして栃木県知事が自衛隊に防衛出動を要請した。
ー青森県三沢基地
ウーッウーッ
ここ三沢基地では遂に知事からの防衛出動を受け、F-35戦闘機が出動態勢に入った。
『各機に告ぐ、映画の様にカメラに映る為に無理に怪獣に接近するな! 遠距離から長距離ミサイルで攻撃する様に、むやみに接近して機銃掃射する事を厳禁とする!』
『チェーッ不必要なくらいギリギリに接近して機銃を撃ちたかったぜ!』
『戦闘機つったら機銃掃射だよな!』
『先生にバレ無い様に機銃撃とうぜ!』
『聞こえてるぞコラーッ』
とても和やかな航空自衛隊基地だった。
一方その頃俺はまだ美少女に抱き着いていた訳で……
「俺、怖いよ!」
「……さっきから何か粘ってませんか?」
ドキッ気付かれた!?
しかしその時既に、怪獣は栃木の至宝である日光東照宮に接近してた訳で……




