捕獲怪獣保護、飼う?
俺の目は裸で横たわり、苦しむ美少女にくぎ付けになってしまう。年齢的には13から14歳くらい、人間だと完全に犯罪になってしまう感じだけど、相手は怪獣でありセーフなんだ。けどちょっとかわいそうだな。
「じーっ」
「何やってるんですか? 適当に勝利のポーズを決めて下さい」
キィーン
上空の航空自衛隊F‐35部隊も突然消えた怪獣にド肝をぬかれていた。
『隊長、怪獣が消えましたっ』
『巨大ロボが消し去った様に見えました』
『怪光線か、容赦の無いヤツだぜ』
「勝利のポーズって何だよ? こうかっ」
ビシッ!!
とりあえず人差し指を天に掲げてみた。拳王ラ〇ウがやったヤツだ。
『うっ我らに指を指しました』
『次は俺達って予告ですか?』
『違う、敵は俺が倒した安心して帰りたまえのポーズさっ』
『なるへそ』
『じゃ帰ろ帰ろ、カラスが鳴いたらかーえろハハハハハ』
明るい自衛隊は笑いながら無事に帰って行った。
「ふぅ連中帰ってくれたか」
「見て下さい、ぞろぞろ人が集まって来てます。面が割れる前にトンズラしますよ!」
「ちょっと待ってくれよ、この子どうすんだよ? タオルとか服とか貸してやんなよ」
「んぴる~~」
俺の目の前で倒れた美少女は震えている。
ぶるぶる
「えー相手は異星怪獣ですよ~?」
「あんたが助けろ言ったんだろが! そろそろ一体あんたら何なのか教えろよ」
「よくぞ聞いてくれましたっ我々は非合法宇宙自然保護団体シー・ズーです! 宇宙巨大戦士が来るまでに早くトンズラしないといけませんよっ」
俺は意味が分からなかった。もしかしてヤバイ連中なのか?
「非合法自然保護団体って何だよ、俺達宇宙の秩序守る側じゃ無いのかよ?」
「どちらかと言えばおたずね者ですよ」
よくそれで宇宙大法廷に告訴するとか言ってるなっ。
「とりあえず亜空間経由で家に帰ります!」
シュインッ
巨大ロボラヴジルは消えた。
シュバッッ!!
直後、怪獣も巨大ロボも消え去った栃木の大地に巨人が現れた。
「見て、今度は巨人よっ」
「いや、あれは巨大宇宙戦士だっ!」
『君達、ここに出現した怪獣はどうなったかね?』
「しゃべった!」
「一足遅かったな! 巨大ロボが倒してしまったぞ」
「へへっトロイやつめ!」
『そうですか、ありがとう。ジョアッ』
出遅れた巨人は恥ずかしそうに帰って行ったという。
ー野生の部屋
俺達は亜空間経由で直接部屋に帰って来た。
「んぴる~~」
タオルを掛けてやった女の子は俺にスリスリして離れない。
「こいつどうすんだよ?」
「ほとぼりが冷めるまでここで飼います」
「待てって言葉選べよ!」
「ズギャ子、ここで住むっ!!」
「しゃべった!」
「我々の会話を学習したんですね」
まじか。




