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セントの塔5階層3
セントの塔の前まで戻ってきた。
「ちょっと待った!」
塔に入ろうとしたら空からミライが降ってきた。
「召喚石は持ってるよね?」
召喚石?
「はぐれ妖精猫と戦った時のドロップアイテムだよ。」
はぐれ妖精猫?
「最初にチケットを使って出した黒猫だよ。」
最初?あー、これね。
アイテム欄から黒色の召喚石を取り出した。
「アクセサリーに加工するんだけど、何が良い?」
指輪にできる?
「指輪ね。金属部分はこれで良いかな。」
袋から金属を取り出し、召喚石と合わせると眩しいほどの光を放った。
「出来たよ。」
そう言って黒い宝石があしらわれている指輪を私の方に投げた。
「喚んでみなよ。」
お願い、来て!
召喚の陣が出たと思ったら黒猫が現れた。
『アンタがアタシの主人っスか?』
「シャベッタァァァ!」
ミライ、このゲームのキャラクターの一部がAIだって事知ってるよね?




