イベント:クランクラウン6
「来ましたわね。」
「足引っ張るなよ、似非令嬢。」
「そっちこそ!」
2人とも本当に仲悪いな・・・。
「召喚付与!」
お願いクロちゃん、力を貸して。
『行くっスよ!』
私の身体は召喚魔法の光に包まれた。
その瞬間に何かが聞こえた。
『・・・がもう1人いたら便利じゃん?だからさ、造ってみたんだけど・・・。うへー、働きたくないって言い始めた。暫くは封印かな。』
今のは一体・・・?
ゲームの音声にしては変なタイミングだよね?
バグかな?
それだったら報告しなくちゃ・・・。
「御主人、御主人!時間が無いっスよ!」
左腕から声がした。
召喚付与は不完全で左腕だけ猫になっていた。
「召喚付与ですわよね?」
「不完全な形だけど、あの腕、猫だよね?ん?ネコ?え!?ネコォ!?」
「猫は液体っス。」
クロちゃんがそう呟くと、左腕はゲル状になり伸びて2人を攻撃した。
「防御無視攻撃ですわね。」
「いや、固定ダメージの方だと思う。3回受けたけど一律で50削られたし。」
「トンチキエレファントの方が正解っス。アタシの固有スキルで全ての攻撃を50ダメージしてるっス。」
「スキル攻撃ね。AIの思考パターン的に次は魔法だと思う。」
ミライはそう言い放つと、魔法に対してのバリアを展開した。
「マジックカウンターの方っスね。流石っスね。ただ、だけど、避けるか耐えるしか無いっスよ。
固有スキルオフ。ステータス・コントラクト・バースト!」
左腕からが力の塊が放たれた。
「な!?」
「え!?アタシの知らな・・・」
力の塊は2人に直撃し、2人はその場から居なくなっていた。
力の塊を放ち終わると左手は元に戻っていた。
『3日は自由にさせて欲しいっス。』
ありがとうクロちゃん。




