セントの塔25階層20
「ヤッシー!」
「やっし?」
「やっし〜。」
・・・そうだ、14階層はヤッシーだ。
私は今、ヤッシーを付与しているので仲間として扱われている様だ。
『契約者よ、どう切り抜けるのだ?』
仕様で爆発させれば良くない?
『それだと次に出てくる25階層のボスを倒せない可能性があるっス。それならもう一つの仕様を利用するのを推奨するっス。』
ステータス系の技を当てる方?
『そうっス。ただ、フロア攻撃は、ヤッシールドの爆発耐性を無視した固定ダメージなんっスよね。』
え・・・、身代わりのアイテムないとダメじゃん。
『ウチ持っとるで?』
どうやらクリンちゃんが持っているらしい。
『こんなもんでどうや?』
クリンちゃんは召喚石から数字を提示してきた。
『相場の1.2倍の価格っスね。ぼったくりっスよ。』
『要らんならええんやで?』
クリンちゃん、お願い。売って。
『毎度あり!』
クリンちゃんがそう言うと私の目の前に人形が出現した。
フェニックス・ヤッシーを解除して、身代わりの人形を抱えながら、ステータス・アルティー・フルバーストを放った。
魔法はヤッシーに直撃し、大爆発を起こした。
爆発は周囲のヤッシーを全て葬り去った。
爆発は私にも当たり、その瞬間、人形はボロボロになった。
「我が名は・・・!?」
途中、何かの声が聞こえたがヤッシーの爆発に巻き込まれて倒された。
今のは一体・・・。
『コピー・ヨウシっスね。』
どんなモンスターなの?
『プレイヤーのステータスをコピーしてくる(本来は厄介な)モンスターっス。御主人、25階層はクリアっス。』
私は塔の25階層の部屋に戻ってきていた。




