レベル上げ2
ミライに3つ質問をした。
MPが無くなった状態でこのスキルを使うとどうなるの?
「多分だけど、設定した値と同じになる。実質全回復。余談だけど、現在ステータスの最大値はHPとMPが999、運が100、それ以外は252。」
へえーそうなんだ。
次にこのゲームに倒された時のペナルティーとかあるよね。
どのくらいのもの?
「所持金半分、アイテムはレア度3以下の中からランダムで消失、PVPは賭けをしてる場合で事前に賭けたアイテムのみ。」
最後に運の良さについて。
チュートリアルに説明が全く無かった。
「それ聞いちゃいます?」
うん。
「そこ注目します?」
うん。
「ならば、説明しよう!運の良さは戦闘後の判定に使われるんだよ。」
戦闘後の判定?
「モンスターを仲間にできたり、ドロップアイテムやレアドロップの有無なんかの判定。」
本当に?
「確認済み。」
始めたばかりで良く確認できたね。
「流石に自分1人だけじゃ無理だから知り合いと協力したの。他に質問は?」
ない。
ミライから話を聞き終えてステータスを再設定し直した。
HP1/1
MP1/1
攻撃力:1
防御力:1
魔法力:1
回復力:1
素早さ:1
持久力:1
運:1(+36)
もう1度『はぐれチケット』を使いモンスターを呼び出す。
今度は黒い猫が出てきた。
「え!?何で出てくるの?いや・・・チャンスかも。HP35のモンスターだから倒せるよ。」
そうなんだ。
急いで猫の方に向いて技名を叫ぶ。
「ステータスドロップバースト!」
光線が黒猫に直撃して黒猫が消失した。
「お!ドロップアイテム。」
宝箱が出てきたので開けてみた。
宝箱を開けると真っ黒な宝石が出てきた。
「はぁ!?」
ミライは物凄く驚いている。
「これは召喚石って言うんだけど今度説明する。それよりレベルは?」
あれ?レベルが上ってない。何で?
「そんな筈はないと思うけど・・・だってあのモンスター、はぐれ妖精猫って行ける場所に出てくるの。あ・・・そうか。」
何か心当たりがあるの?
「特殊タイプか・・・。」
特殊タイプ?
「あーそっか。チュートリアルだと経験値のタイプの説明はないのか。」
確かに説明は無かった。
「レベルアップするのに必要な経験値って人によって違って早熟、晩成、特殊の3タイプある。早熟は早い段階でステータスが上がるんだけど段々必要な経験値が多くなってくる。晩成、レベルが低い段階だとレベルアップ時のステータス増加量が少ない。後、早熟よりも経験値を多く要求される。」
「あの黒猫は倒せば低レベルの晩成タイプでもレベルアップ出来る程の経験値を貰える。そんなモンスターを倒してレベルが上がらないということは・・・」
それで特殊タイプな訳か。
結構なデメリットじゃない?
「うん、普通はね。特殊タイプは人によりけりだけど、強力な技やスキルを覚える事が出来る。」
やり込めばやりこむ程強くなるのか。
「まぁ、そんな所。・・・げぇ!婆様!?何時だと思ってるって・・・もうこんな時間!それじゃまた学校で。」
時計の機能を呼び出すと日付が変わっていた。
ログアウトして眠りについた。
尚、名前の件については『名前がキャラクターの設計に大きく関わっている』との事で変更はダメだったらしく、
学校に登校するとミライが凄い勢いで土下座をしてきた。