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依頼:ドラコラ火山に棲まう竜10
「素手は最初の頃以来だな。せい!」
イルドさんが、掛け声と共に拳を前に突き出すと彼女の正面にいた蜂の魔物と私の分身体は吹き飛ばされて消え去った。
「やっぱり、制御が難しい。」
え・・・。
『え・・・』
クロちゃんも絶句していた。
「回し蹴りでもしてみるかな。」
イルドさんが、回し蹴りをすると周囲にいる個体は全て消え去っていた。
これ、勝てるの!?
『あの女神は今の御主人で勝てるから相手として用意した筈っス・・・多分。』
勝てる余地はあるんだね。
でもまだ合成獣化中で自分の意思で動く事は出来ないし、解除されたら、10秒は動けなくなる。
そこを突かれたら終わりだ。
警告:合成獣化が解除されます。
「もうそろそろかな。合成獣化が解除されると動けなく・・・!?」
警告が入ると共に、私の体は煙玉を発動しイルドさんから距離を取り始めた。
警告:合成獣化が解除されました。
私の姿は元に戻りデメリットが発動した。
「魔力も気配が弱すぎて探知できない。それなら範囲攻撃で・・・。」
イルドさんは何かの魔法を唱え始めていた。




