レベル上げ1
「バランス・・・・した。」
え?何?
「バランス崩壊だぁぁぁ!」
ミライは大声で叫んだ。
ビックリするから急に叫ばないでよ!
「ごめん、ゴメン。このスキルなら、やりようによってはPVPでも圧勝できるしレベル上げも1人で楽々できるよ。」
教えて、ミライ先生。
「教えるのは簡単なんだけど、自分でそういうのを見つけるのも醍醐味!」
「コレをあげるから、考えてみな。」
ミライは3枚のチケットと巻物を差し出した。
「コレはね、はぐれチケットっていって『はぐれ系』のモンスターを呼び出せて、尚且つ先制攻撃確定のありがた〜いチケットなんだよ。」
はぐれ系?
「経験値を多く持ってるんだけど、普通のモンスターより滅茶苦茶硬くて直ぐに逃げるタイプのレアなモンスターの系統。」
それで、巻物の方は?
「巻物の方は技を覚えられるアイテム。内容は自分で読んでね。読むと覚えられるよ。」
技の巻物
ステータスドロップバースト(消費MP全部)
能力値の1番高い箇所と低い箇所の差を参照し、固定ダメージを与える。
『ステータスドロップバーストを覚えました。』
そうアナウンスが流れると同時に巻物は消え去った。
え・・・消えちゃったんだけど!?
「消費アイテムだからねー。このゲームに誘ったのはアタシだし、なんなら・・・出来るし。さ、次はチケット使ってみな。投げ捨てるとモンスターが出てくるよ。スキルや技は名称を言うと使えるよ。」
途中、鳥が鳴いたり風の音で良く聞き取れなかった。
「チケットの使い方は上に投げるだけ。」
チケットを投げ捨てると可愛らしい兎が出現した。
「お、韋駄天兎だ。素早いくてアホみたいな持久力だけど、HP少ないから狩りやすい。」
ステータスドロップバースト!
私の体から光線が放たれて兎に直撃した。
が兎は無傷で文字も通り脱兎の如く立ち去ってしまった。
「ねえ、ナラ?技使う前にスキル使ってないよね?」
あ・・・ゴメン、1枚無駄にした。
「気にせずにもう一回やろう。」
スキル発動、能力値再配分LV.1
スキルを使うとステータス画面が現れた。
HP1/1
MP1/1
攻撃力:1
防御力:1
魔法力:1
回復力:1
素早さ:1
持久力:1
運:1
残り36
この画面を見ながらミライに幾つかの質問をする事にした。